Call of Duty WW2: 自動回復速度に関して

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パッチで多少緩和されましたが、Cod:WW2は従来作に比べて、HPの回復が遅いです。半分、コラムみたいな内容。本稿は前サイトの投稿に加筆修正をしたものです。

上は敵味方のフラグが複数飛んで来て、慌ててB旗から逃げてる図。すでに2発喰らってるし、もうどっちのか、さっぱり分からん。

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追記:回復速度の向上

1/23付けで回復速度が引き上げられました。

  • 回復速度上昇:毎秒30HP → 毎秒50HP

それでも従来作に比べて回復速度は低調なままですが、多少なりとも過去作のフィーリングに近寄りました。HPが1残った場合で全回復に掛かる時間が、8.4秒から7秒間で短縮されています。従来作が5.5秒で全回復なので、その中間位の数値になっています。

自動回復について

自動回復の歴史?

自動回復とは、一定時間ダメージを受けなければ、なにもしなくても体力が回復する仕組みです。最近だと多くのFPSに採用されていて、かなりメジャーな存在にはなっていますが、これ自体は割と新しいシステムで、昔のFPSとかはマップ上に設置してある自動回復アイテムを取得するか、あるいは回復自体が存在しないものが主流でした。

私が始めてFPSというゲームに触れたのは、ニンテンドー64のゴールデンアイでしたが、あれも回復という概念の無いFPSでした。シールドの概念はありましたが、それもマップ配置だったので、上記の要素を複合して持っていたと言えます。AAAタイトルで自動回復が実装されたのって2005年くらいからなので、実はその概念が一般化されてから10年くらいしか経ってない訳ですね。大体PS3、Xbox360世代になってからでした。

で、なんで自動回復が実装されたのかというと、

  1. 回復アイテムを取りに行くのが面倒臭い
  2. 回復がリポップする場所が占拠されるので初心者に優しく無い
  3. 回復無しだと、撃ち合いに差が出るような作りにしないとメリハリの無いゲームになるから

等々が推察されます。実際の所は分かりませんが、近年のFPSは概ね初心者でも弾が当たるように、ワンチャン撃ち勝てるように作られています。それで回復無しだとゲームとしてどうかなって部分があるので、自動回復で仕切り直しの方がベターだったのでしょう。

Codの自動回復

さてCod:WW2のケースに話を戻しますが、Cod:WW2も自動回復のシステムは引き継がれています。ただし例年のシリーズよりその効率がメッキリ落ちこんでおり、やや問題を含んでいる状態になっています。1/23付けのパッチで回復速度が引き上げられましたが、やや軽減されたに留まっていて、それでも従来作に比べて低いことには変わりません。

自動回復
項目 WW2 BO2、BO3、MW2 MW3
ディレイ 5秒 5秒 5秒
回復速度 50HP/秒 200HP/秒 100HP/秒

自動回復は最後にダメージを受けたときから5秒経過したときから始まり、毎フレーム毎にHP100に向けて回復します。MW3が例外だったとはいえ(ゴーストは知らん)、基本的には回復速度はMW初代と同一のものを採用するケースが多いです。ですが最新作のWW2では、何故か毎秒20HP回復というすごく低調な数字になっており、自動回復が体感できるレベルで遅くなっています。

BOやMW系等の多くは一端回復が始まると、0.5秒で必ず全回復します。一方Cod:WW2では回復速度が遅いので、回復が始まってから2秒程度の時間を要するようになっています。ディレイ込みになると、従来作までは瀕死の重傷でも5.5秒で全回復、WW2では7秒で全回復となるわけです。上の例は体力が99削られた極端なケースなので、実際はそこまでの体感差は出ません。しかし、1回のゲームで何度自動回復が発生するかを考えると、決して無視できないテンポロスの原因になっています。

HP回復待ちのためにまごまごする展開が増えますし、最初に被弾したダメージが残った状態で次戦を戦うケースが頻発します。パッチによって軽減されましたが、従来作に比べて無理押ししにくいので引き気味に立ち回る方が安定します。

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回復速度低下の影響

  1. 待ち気味の動きが強くなる
  2. 波状攻撃が強くなる
  3. 投げものの削りダメージが強くなる
  4. スナイパーライフルのハンショが強くなる
  5. ワンマンアーミーがしにくくなる
  6. PTゲーが促進される

相互が干渉し合ってる場合もありますが、概ね以下の様な変化が想定されます。自動回復が遅いのでアグレッシブな動きが抑制され、どうしても引き気味か、遊撃気味にならざるを得ません。BO系等のように下手に旗の前で押さえるよりも、後ろ気味に支える方が安定する気もしてます。無理押しすると潰されやすいので、過去作と同じ動きができなくなった側面があります。一人で旗を支えるというのがきつくなっていて、戦況がまるで安定しません。

固めにくくなったのは良い点でもあり、悪い点でもあり。BO系等やMW2までのシリーズとは少々異なったゲーム性になっています。MW2とか一端不利旗に押し込んだら、ストリークを雨あられのように降らせてゲームセットでしたが、そういう意味では全然原点回帰できていません。ストリークが弱くなったこともあって、従来作のような爽快感が無くなっているのが現状です。正攻法のソロワンマンアーミーが成立しにくくなっていて、本作だとパーティー相手の戦いがかなり厳しくなっています。

武器に関してもスナイパーライフルのハンショが致命傷になりやすくなっており、仮に即死しなくても回復のために従来作より3秒多めに拘束されるので、地味に強化されています。投げものもダメージを受けた後のリカバリーが遅くなっているので、対策しても対策しきれない部分があります。おまけに味方のグレで視界が悪くなるので、敵味方がコンボラしだしたら……。

開発側の狙いは、初心者プレイヤーへの救済目的だと思われるのですが、果たして有益に機能しているのかは疑問です。確かに初心者が盤面に影響を及ぼす可能性は上がりましたし、波状攻撃を掛ければ状況を打破しやすくなっています。反面、回復待ちがたびたび発生するので、従来作のようなスピード感が少なからず失われています。特に敵味方が密集するオブジェクト系、且つリスポーンありのルールだと、爆発物の掠りダメージで回復が止まるケースも多いので……。S&Dとかならこれでも良いんですけど、多くのルールにおいては、ゲームの方向性と合ってないです。

近年のBFシリーズに存在する制圧効果のように、流れ弾でも戦闘の結果に影響するという点では評価できるのですが、それをやるなら、オーバーウォッチみたいにアシストでもキル判定を付けるまでやった方が良かった気がします。どうせKDとか飾りですし、おすし。FPSを長くやってると、KDとかどうでも良くなります。

オーバーウォッチのロールが明確になっているゲーム性で、スコアを隠されると誰をフォローすれば良いのか分からずに困りますが、Codだったらスコア表示すらも要らないですしね。野良メインになりやすい新規プレイヤーにとって、見ず知らずのプレイヤーのアシストポイントが入っても達成感や満足感は得られにくいでしょうし、ややお座なりな救済策な気がします。またパーティーゲーが促進したら、むしろ新規のプレイヤーにはマイナスに働くんじゃないかって部分があります。

総評として、BF1の路線が受けたので真似したいのは分かる……というか、もしかしたらアクティからそうしろみたいな圧力を受けたのかもしれませんが、ゲームの面白さという点では本作の自動回復はマイナスに働いていると思います。これは私がBF1を評価していない、戦況をコントロールしたがる傾向があるからかもしれませんが、従来までの仕様を捨ててまで変える価値があったかは疑問です。同様の部分が少なからず存在するゲームですが、下手にご機嫌伺いせずやるなら徹底的にやろうよということ。

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