マインクラフトは史上最高のインディーゲーム、最も売れたゲームと言われる、国内でも非常に知名度が高い作品です。初出の2009年から紆余曲折ありつつも、現在における確固たる地位を築き上げました。
本稿はそんなマインクラフトの簡単な歴史年表、事件のまとめです。細かいところまでフォローすると長すぎるので、ターニングポイントだけに絞っています。
大まかな流れ
独立時代
- 2009年4月
- Infiniminerがリリース & 更新停止
- 2009年5月13日
- Infiniminerに影響を受け、マインクラフトの初版がリリースされる
- 2009年5月16日
- マインクラフトのクラシック版がリリース
- 2010年1月30日
- マインクラフトのアルファ版がリリース
- 2010年9月
- Valve社からのスカウトを受けるが交渉決裂
- 2010年10月
- 有限会社 Mojagが設立
- 2010年12月20日
- マインクラフトのベータ版がリリース
- 2011年10月7日
- マインクラフトの統合版がアルファリリース
- 2011年11月17日
- マインクラフトのJava正式版がリリース(v1.0)
- 2013年
- 生みの親であるノッチがマインクラフトの開発現場から退く
- 2013年11月13
- マインクラフトの売り上げが世界3000万本を突破
- 2014年6月17日
- 生みの親であるノッチが運営、開発会社の売買を仄めかす
- 2014年9月15日
- マイクロソフトがMojangを25億ドルで買収
- 株主である創設者3名は退社(ノッチ含む)
MS傘下
- 2016年11月11日
- マインクラフトの統合版が正式リリース(v1.0)
- 2019年5月20日
- 販売本数1億7000万本を達成し、世界で最も売れたゲームとして君臨
- 2020年5月17日
- Mojag Stuidiosと名称変更
- 2020年5月26日
- Minecraft Dungeonsが発売
- 2020年10月14日
- スマブラSPにてスティーブが登場
- 2023年4月19日
- Minecraft Legendsが発売
- 2023年10月17日
- マインクラフトの売り上げが世界3億本を突破
創始者「ノッチ」とは
ノッチこと「マルクス・アレクセイ・ぺルソン」はマインクラフトのデザイナー。通称であるノッチはSNSなどでマルクス氏が使っていたハンドルネームが由来で、本名よりも通称の方が有名です。
最初期のマインクラフトはそんなノッチが一人で設計、開発したもので、その成功によってゲーム史におけるキーパーソンの一人となりました。マインクラフトの人気が高まり、その販売だけで生活できるようになると、ノッチは開発に専念するために勤めていた会社を辞めました。
やがてゲームの規模が拡大するに従って開発者が増えていき、2010年に管理・運営するための有限会社としてMojangが設立されます。創業者は3名おり、ノッチもその中に加わりました。
マインクラフトの人気が爆発的に高まった結果として、その顔役とも言えるノッチも時の人となっていきました。ファンの中にはキリスト扱いするものまで現れる一方で、ゲームの内容についてバッシングを受けることも増えていきます。
よくある有名税というやつですが、こうした過剰な期待、ゲームの管理責任などは、ノッチへの大きな重圧へと繋がります。ノッチはツイッター等で不穏な発言をするようになっていき、ここに中年男のメンヘラが誕生しました。
マイクロソフトによる買収
ユーザーからの重圧などに追い詰められていたノッチは、彼が所有しているMojang Studiosの株式売買について仄めかすツイートを2014年の6月に投稿しました。
私が前に進むために私の Mojang の株を買いたい人はいますか? 正しいことをしようとして、嫌われるのは私の仕事ではありません。
Xへの投稿より
後のActivision Blizzard買収劇でもそうでしたが、マイクロソフトはこうした売りの気配には凄く敏感です。ノッチのメンヘラツイートが発信されてから3ヶ月後には、25億ドルで会社、及びマインクラフトの権利を売却するむねが発表されました。
今の価値観でいえば、安上がりな買収金額になっており、生みの親であるノッチがいかにマインクラフトから逃げたかったを表しています。当時のマイクロソフトはSkypeの買収に85億ドルを費やしており、時間を掛けて交渉すれば、それこそ2倍~3倍の金額を引っ張れたかもしれません。
お金のためではありません。私の正気のためです。
ノッチのブログからの引用
ノッチを含め、会社の創設に関わった3名はいずれも退社しました。
こうした動きに対して既存プレイヤーからは賛否両論ありました。ゲームの起動に際してマイクロソフトアカウントが要求されることを初め、ゲームのクオリティや更新頻度、他ハードへの移植など、今後のマインクラフトを危惧する声は多数上がりました。
その一方で精神的に追い詰められていたノッチに対する同情の声も多かったです。
世界で最も売れたゲームへ
マインクラフトが残した後々の影響力を見れば、マイクロソフトによる買収は大きな成功を収めたと言えます。ノッチが居なくなった後も、マインクラフトのアップデート等は継続され、異なるプラットフォームでもリリースが続きました。
2019年にはそれまでトップの売り上げを持っていたテトリス(初代)を追い抜き、世界で一番売れたゲームの座を勝ち取ります。
2023年には遂にプラットフォーム合計3億本の大台に到達し、人類の歴史において、今後塗り替えられるか分からない規模の記録を打ち立てます。
教育現場での活用もポツポツと表れており、昨今では配信者からの需要も厚いです。一時の過熱していた時分の熱量には及ばないものの、共通の話題を提供してくれる定番のゲームとして人気を維持しています。
頻度はかなり落ちているものの、コンテンツの追加はまだ行われており、ハードの買い替え需要も伴って、販売記録はこの先も伸びていくことでしょう。
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