ゼルダの伝説ティアキン：武器のモーションとスクラビルドの影響について

前作BotWから引き続き、片手剣、両手剣、槍という3種類の武器種が存在し、それによって攻撃速度、ラッシュの性能等が大きく変わります。

基本の部分は前作BotWから変化していませんが、スクラビルドの影響を一身に受けており、強みと弱みがはっきりするようになりました。

汎用武器としても使えた両手剣は特化系に、器用貧乏だった片手剣は高火力万能武器に、槍については弱点だった火力不足が緩和されました。

片手剣

主人公の専用装備である《マスターソード》を含む、シリーズの伝統的な武装です。

通常攻撃がシンプルに優秀であり、高いモーション値を持ちます。必然的にスクラビルドで伸びる火力も大きくなっており、後半になると相手を選ばない優秀な武器になります。

ジャスト回避をした後のラッシュにおいても、同グレードの槍に追随するくらいのダメージが出せるので、ラッシュが狙える相手にならボス等にも十分活躍できます。

盾を構えられるという唯一無二の特性もあるので、安定感の高い武器種です。

こちらもスクラビルドの恩恵によって、盾に属性を付与してデバフを掛けられるようになったので、道中の戦いで柔軟に動ける利点が生まれました。シールドバッシュで攻めが強くなっています。

欠点は溜め攻撃が弱すぎることで、使いどころが殆どありません。長時間ダウンするボス等には、両手剣や槍の方が効率が良くなる場合があります。

片手剣より大振りであるものの、その分だけ攻撃力が高めになっている武器種です。ただし攻撃倍率自体は片手剣の5%増に留まっており、通常攻撃の遅さを取り戻すほどではありません。

スクラビルドの影響によって、モーション値の良し悪しが出やすくなったので、通常攻撃とラッシュの弱さが目立つようになっています。

前作だと片手剣の20%減くらいだった通常攻撃のDPSも、本作ではおよそ33%減まで後退しており、溜め攻撃にますます依存するようになりました。溜め以外は使わなくても良いとまで言って良いレベル。

大きくダウンするボス系、ふいうち等々には強いものの、普段使いするには小回りが利かない欠点があります。決め打ちで使う分には強いものの、散発的な戦いには不向きです。

なお、スクラビルド込みで優れた耐久力を発揮するので、鉱石を採取する際には長持ちして便利です。《マスターソード》が相対的に強くなった関係から、雑用役が欲しくなったので、それ担当の大剣があると、矢を集めたりするのに便利です。

全ての攻撃が刺突になり、手数とリーチが強みの両手武器です。

同じグレードの片手剣、両手剣に比べると、武器の威力設定が低めになっており、また武器の攻撃倍率も低めです。同じ威力であっても、槍だけは与ダメージが25%減少します。

その分だけ手数は多いのですが、片手剣に比べると通常攻撃のモーション値が少し落ちます。リーチがあるので、それを生かして立ち回りたいです。

ちなみにスクラビルドの影響によって前作にあったパワー不足が改善されています。

前作だと片手剣に比べて40%減くらいだったDPSも、本作では20%減くらいになっており、通常攻撃に関しては両手剣よりも高火力になりました。

ジャスト回避の後に出せるラッシュの倍率もかなり高く、ラッシュが通るボス相手には効果的な武装の一つです。ラッシュが決まってから武器を持ち変えるのもあり。

欠点としては、通常攻撃だと片手剣ほどの性能は見込めないこと、溜め攻撃だと両手剣ほどの利便性が無いことです。ある程度なれれば、溜めの感覚が分かってきますが、安定性には少し難があります。

最後にまとめとして、前作からの大きな変化であるスクラビルドの影響についてまとめておきます。

スクラビルドを行うと、武器の基本攻撃力に単純加算されるのですが、それ故に強いモーションと弱いモーションの差が出やすくなりました。

下記は後半の主力である王家シリーズに、同じく汎用の素材を付けたときの通常攻撃DPSです(実際には連撃数があるので、槍が少し有利になります)。

両手剣はスクラビルド素材が良くなる程に弱さが明確になっていきますが、攻撃力が7上昇するだけの《青ボコブリンの角》ですら、両手剣と槍の力関係が逆転します。

前作では通常攻撃もそれなりだった両手剣ですが、本作では特定状況での1発屋的な側面が強くなりました。取りあえずは溜め攻撃の専門家だと思えば良いかと思います。

片手剣については前作でも通常攻撃だけは優秀でしたが、スクラビルド素材が良い程に火力が伸びるため、後半になると益々信頼性が高くなります。

スクラビルドは地味そうに見えるシステムなのですが、武器バランスに関しては意外と影響が大きい要素だったと思われます。強武器だった両手剣が大分落ち着いて、戦闘にメリハリが増えました。