MTG: ヒストリック職工のデッキについて

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ヒストリックのカードプールだけど、コモンとアンコモンのカードしか使えない職工ルールの主だったデッキのまとめです。

MTGアリーナの2021年度末にあったデカスロンで採用されており、7勝を目指して色んなデッキが考案されました。以降、大きなイベントでの採用はないのですが、近年のコモン、アンコモンのインフレから、ヒストリック職工のデッキもかなりパワフルになっています。

元は2021年末(神河 輝ける世界のリリース前)に執筆したものですが、2023年向けに色々と改稿しました。お勧めのデッキタイプを上に表記しています。

ソウルシスターズ

デッキ例
Deck
4 Soul Warden (M10) 34
2 Prosperous Innkeeper (AFR) 200
4 Blossoming Sands (M21) 244
4 Ajani's Pridemate (M19) 5
4 Trelasarra, Moon Dancer (AFR) 236
4 Patriar's Humiliation (HBG) 25
4 Lunarch Veteran (MID) 27
2 Celestial Unicorn (AFR) 5
4 Cleric Class (AFR) 6
4 Scurry Oak (MH2) 172
4 Forest (VOW) 402
9 Plains (VOW) 398
3 Battle Screech (MH1) 4
2 Tamiyo's Safekeeping (NEO) 211
2 Botanical Plaza (SNC) 247
4 Fortified Village (SIR) 267

ライフゲインのシナジーでクリーチャーを巨大化させる白系のデッキです。キーパーツは《魂の管理人》と《アジャニの群れ仲間》で、どの色の組み合わせでもこの二つは入っているでしょう。

《魂の管理人》のライフゲインは敵がクリーチャーを出しても誘発するので、クリーチャー系のアグロ、赤単バーンなどには滅法強いです。

緑を採用する最大のメリットとしては、サーチ要員として《月の刃、トレッサーラ》が採用できることもありますが、《クレリック・クラス》と《小走り樫》の無限コンボがあります。

《魂の管理人(他のクリーチャーでも代用可)》、《クレリック・クラス》Lv2がある状態で《小走り樫》を出すと、任意のクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せられます。その対象に小走り樫を選ぶとリストークンが出てきて、再び+1/+1カウンターを置けるようになり……と無限ループに突入します。

クリック作業を間違えなければ、時間が許す限りのライフ、リストークンと、くそでかツリーフォークを得られるので、相手が何をしても大体勝てるわけです。

唯一の苦手は切削デッキであり、初動が遅いと間に合わないケースがあります。切削の数が多いようなら《ガイアの祝福》を仕込むなどして対応すると良いです。山札から墓地に置かれると、ライブラリーが全修復されるので、切削デッキが顔真っ青になる瞬間を見られます。

ガイアの祝福

2枚あればライブラリー修復が無限にできるので、ライフゲインミラーで不毛な事態になったときでも相手に投了を迫れます。

祭殿コントロール

デッキ例
Deck
4 Sanctum of Stone Fangs (M21) 120
4 Honden of Infinite Rage (CHK) 172
4 Hidden Necropolis (LCI) 275
4 Sanctum of Tranquil Light (M21) 33
4 Nomad Outpost (KTK) 237
1 Honden of Cleansing Fire (CHK) 14
4 Hidden Courtyard (LCI) 274
3 Calamitous Cave-In (LCI) 139
1 Sanctum of Fruitful Harvest (M21) 203
4 Sanctum of Shattered Heights (M21) 157
1 Honden of Life's Web (CHK) 213
4 Hidden Volcano (LCI) 277
3 Fire Prophecy (IKO) 116
1 Honden of Night's Reach (CHK) 116
4 Volcanic Spite (MOM) 170
1 Sanctum of Calm Waters (M21) 68
3 Sunset Revelry (MID) 38
2 Lorehold Campus (STX) 268
4 Forgotten Monument (LCI) 272
4 Pit of Offerings (LCI) 278

同じサブタイプを持つエンチャントを並べることで継続的にアドバンテージを得るコントロールデッキです。白黒赤の3色はおおむね採用されますが、後の2色はオプションです。

重要なのは1~3マナまでの祭殿をできるだけ展開することですが、相手によって刺さる祭殿が異なります。アグロ系には黒と赤、ライフゲイン系には白の軽量祭殿が良く効きます。

当初支配的だったイゼットスペル、サクリファイス、ライフゲイン等に対して有利なので、デカスロン2022のヒストリック職工7勝イベントの後半になって、勢力を一気に増やした有力デッキです。

近々の「タルキール覇王譚」でマルドゥ3色ランドを得たので、マナ基盤が大分改善しています。上記のデッキ例では、「イクサラン 失われし洞窟」で登場した洞窟の数を参照する全体火力《壊滅的な落盤》を採用しています。クリーチャー系デッキには有利です。

こんなデッキが活躍できるというのが、こういう特殊フォーマットの面白さだと思います。

苦手なのは切削系のデッキです。数が多いようなら《ガイアの祝福》を仕込むなどして対応したいです。

イゼットスペル

デッキ例
Deck
6 Snow-Covered Mountain (KHM) 283
4 A-Unholy Heat (MH2) 145
4 Expressive Iteration (STX) 186
1 Lórien Revealed (LTR) 60
4 Opt (STA) 19
4 A-Symmetry Sage (STX) 56
4 Prismari Campus (STX) 270
4 Consider (MID) 44
4 Maestros Theater (SNC) 251
9 Snow-Covered Island (KHM) 279
3 Treasure Cruise (KTK) 59
4 A-Dragon's Rage Channeler (MH2) 121
2 Torch the Tower (WOE) 153
4 Chromatic Star (BRR) 11
3 Crackling Drake (GRN) 163

墓地にインスタントとソーサリーのカードをため込んで殴り勝つ青赤のミッドレンジです。

クリーチャーを並べて火力でバックアップというシンプルな動きですが、軽くて高打点な飛行クリーチャーによって、終盤の押し込みが強いのが特色です。

ドラゴン怒りの媒介者

通常ヒストリックのイゼットスペルと違って《孤光のフェニックス》が入っていません。アリーナの独自調整によって強化された《対称性の賢者》と、逆に弱くなっている《ドラゴン怒りの媒介者》が主力となっています。

上記の例では採用していませんが、《秘密を掘り下げる者デルバー》を採用している方も多いみたいです。

ヒストリック職工では遭遇率の高い人気のアーキタイプなので、同型を意識してドレイクを焼ける4点火力をできるだけ搭載したり、墓地対策をしたりすると勝ちやすいと思います。

なお、クリーチャーの数が少ないので除去が濃いデッキ、例えば祭殿コントロールなどは苦手です。採用クリーチャーの頭数を増やして、速攻を掛けるか、本体火力を増やして押し込みを掛けるかしないと勝ち筋を封じられやすいです。

赤単

デッキ例
Deck
4 Kumano Faces Kakkazan (NEO) 152
21 Mountain (ANA) 7
4 Monastery Swiftspear (BRO) 144
3 Anax, Hardened in the Forge (THB) 125
4 Giant Cindermaw (BRO) 136
4 Picnic Ruiner (WOE) 232
2 Khenra Spellspear (MOM) 151
4 Lightning Strike (DMU) 137
4 End the Festivities (VOW) 155
2 Phoenix Chick (DMU) 140
4 Light Up the Stage (RNA) 107
4 Belligerent Yearling (LCI) 133

職工では良くある単色アグロの一種。同じく絶滅しないと言われている白単の方が、デカスロン(7勝イベント)の後半になると、不利な相手が多すぎるから激減していましたが、赤単については形を変えつつも、後半まで一勢力を築いていました。

  • アグロ型
  • バーン型(デカスロンでは途中から激減)
  • トークン型(デカスロンでは途中から激増)

――と、ひとまとめに赤単といっても色んなバリエーションがありますが、近年になって滅茶苦茶パーツが補強されており、普通に殴るタイプの戦闘力が一気に増大しました。上記の例ではライフゲイン対策に《巨大焦がし大口》を入れて、せめてもの抵抗をしています。

《祭殿壊し》もメタ的な理由からの採用で、1/1を並べる相手が多いので刺さることが多いです。

とはいえ、ライフゲイン系にはどうあがいても絶望なので、ある種の諦めみたいなものも必要です。

青系切削

デッキ例
Deck
4 Ruin Crab (ZNR) 75
4 Manic Scribe (J21) 36
4 Teferi's Tutelage (M21) 78
4 Overwhelmed Apprentice (ELD) 60
4 Swamp (ANA) 5
3 Into the Story (ELD) 50
4 Deadly Dispute (HBG) 150
8 Island (ANA) 3
4 Village Rites (STA) 35
4 Drown in the Loch (ELD) 188
4 Choked Estuary (SIR) 264
2 Waterfront District (SNC) 259
4 Fatal Push (KLR) 84
4 Obscura Storefront (SNC) 252
3 Chromatic Star (BRR) 11

青を基色としたライブラリーアウト狙いのデッキです。職工ではコントロールのフィニッシャーが殆んど無いので、《テフェリーの後見》を勝ち筋に据えることを特徴としています。

テフェリーの後見

低速で大振りな祭殿コントロールなどには有利です。

遭遇率はかなり高めの人気デッキですが、不利な相手も多いことが特徴。イゼットスペル相手には墓地が肥えるのでドレイクが巨大になってしまうし、赤単みたいなタイプには明らかな速度負けします。

あと《ガイアの祝福》が相手のデッキにちょろっと入っていると、それだけで8割負けが確定します。仮に墓地対策でガイアの祝福を首尾よく追放できても、1度は最初からやり直しになるので100枚デッキに挑むようなもの。

コンバット等を考えずに済むので運用は楽ですが、割と当たり運に左右されるデッキだと思います。

サクリファイス

デッキ例
Deck
6 Mountain (MID) 383
4 Fatal Push (KLR) 84
7 Swamp (MID) 382
4 A-Blood Artist (JMP) 206
4 Deadly Dispute (AFR) 94
4 Ravenous Squirrel (MH2) 211
2 Gollum, Patient Plotter (LTR) 84
4 Mayhem Devil (WAR) 204
3 Witch's Oven (ELD) 237
4 Bloodtithe Harvester (VOW) 232
4 Foreboding Ruins (SIR) 265
4 A-Cauldron Familiar (ELD) 81
4 Geothermal Bog (DMU) 247
4 Voldaren Epicure (VOW) 182
2 Claim the Firstborn (STA) 37

通常ヒストリックにあるサクリファイスを職工向けにダウンコンバートしたデッキです。問題は《大釜の使い魔》がアリーナ調整で弱体化していることで、ブロッカーとして機能しません。

パーツが揃うまでの延命が大分弱くなっているので、遭遇する数は多いのですが、あんまり勝てていない印象があるのは事実です。除去が厚めに取れるのでイゼット系には有利なんですが、赤単あたりが全然なのが辛いです。

基軸の色である黒は確定なんですが、様々な色のパターンがあります。《貪欲なリス》や《血の芸術家》を採用する例が多いでしょうか。《鬼流の金床》を採用してアーティファクトに寄せているパターンも見かけます。

その他、比較的に見かけるもの

  • エレメンタル
  • マーフォーク
  • スピリット
  • 白単
  • 黒単
  • ハンマータイム

デカスロン7勝も狙えそうだけど、あんまり流行っていないデッキたち。各種の部族デッキは一定数はいて、妨害手段に弱いものの、ぶん回ると脅威です。

白単は初日には結構見かけましたが、イベント後半になると絶滅危惧種。不利な相手が多すぎるのと、赤単より優先する理由が乏しいのが要因と思われます。

ハンマータイムは装備コストを踏み倒して、巨象の槌を張り付ける戦士の部族デッキ。私も試したんですが、上手くいけば3ターンキルだけど安定感が……。

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