MTG: ドラフトブースターの廃止とリミテッドへの影響

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禁止改定の話があるのかと思いきや、廃止があったのはドラフトブースターだったという話。

実質的にドラフトブースターの値上げにはなるのですが、ドラフトブースターの売り上げが悪かったので、セットブースターとの統廃合もやむを得ないということなんでしょう。

開発元や小売りにとってはプラスになる施策であり、取扱店舗の減少などが噂されるMTGにとっては窮余の一策になるのか。

リミテッド民からすると、3パックで1枚程度のレア比率増加が見込まれます。シールドは倍なので、そっちの方がレアゲー感が強くなるかも。

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古参のドラフトブースター衰退

2020年に登場した「ゼンディカーの夜明け(ZDR)」から、セットブースターと呼ばれる拡張パックが登場しました。セットブースターはリミテッドを考慮しない拡張パックです。

旧来までの拡張パックはドラフトブースターと名前を付けられ、ドラフト専用のパックであるという方向性になりました。

私は比較的に古い時代のMTGプレイヤーで、テンペスト(1997年)あたりからの参入者です。当時は子供も子供だったので非常にカジュアルでしたが、インベイジョン(2000年)あたりからトーナメントを意識するようになり、ドラフトなどにも挑戦するようになりました。

ドラフトは決して安上がりではありませんが、ただ単にパックを買って開けるよりは、顔見知りでドラフトをする方が楽しかったのは間違いありません。カードの有効活用でもありました。

今、MTGから離れている過去のプレイヤーにとっては、ドラフトブースターこそがMTGの拡張パックであって、それ以外にセットブース―ター、コレクターブースターがある、何故か3分割されていることの方が意外に映ると思います。

まぁドラフトブースターも封入率が変わっているので当時と同じではないのですが、そんな古参のパックであるドラフトブースターの人気には陰りがあったようです。

理由を考えてみれば当然の話で、競合しているセットブースターに比べてレアの出現率が低いですし、手軽にドラフトができるデジタル版「MTGアリーナ」の存在があります。アリーナならばドラフト勝率60%程度で実質無償になるので、リミテッドで遊ぶ、集めたカードでスタンダードという程度ならば、時間的にも予算的にもアリーナの方が圧倒的にお得なのです。

プレイ・ブースターでの変化

ドラフトブースターは人気がない、セットブースターはリミテッド不向きとあって、両者を統廃合したプレイ・ブースターが発表されました。

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両者の良いところ取りは困難なので、妥協、折衷案になっているものと見られます。収録されるだろう平均枚数をざっくりと換算すると、以下の通りになりました(あまり確認してないので、微妙にずれている可能性あり)。

項目旧ドラブ旧セトブ新プレブ
平均コモン数9枚6.78枚8.28枚
平均アンコ数3枚2.63枚3.35枚
平均レア数0.86枚1.4枚1.22枚
平均神話数0.14枚0.19枚0.16枚
平均土地数1枚1枚1枚
平均リスト数0枚0.25枚0.13枚
パックカード比率

セットブースターを購入してるプレイヤーからすると、レアと神話の枚数が減って、その分だけコモン、アンコモンに振り分けられた状態になります。

今後、ドラフトにも登場することになるザ・リストのカードは、神話レアと類似した出現率になります。

これらを元にドラフト、シールドでの変化量に換算すると以下の通りです。ドラフトは3パック、シールドは6パック前提です。

項目ドラフトシールド
平均コモン数-2.16枚-4.32枚
平均アンコ数+1.05枚+2.1枚
平均レア数+1.08枚+2.16枚
平均神話数+0.06枚+0.12枚
平均土地数+0枚+0枚
平均リスト数+0.39枚+0.78枚
リミテッド変化

ドラフトの場合、コモンの枚数が2枚減って、その分がアンコ、レアに振り分けられる感じです。

「エルドレインの森」にあった御伽話枠のようなボーナスシートがあるセットは、

  • アンコモン +1.98枚
  • レア + 0.88枚
  • 神話レア +0.14枚

――なので、およそ同じ位のレア比率になります。

確かにレアの比率は高まるものの、最近のリミテッド環境からすると極端な変化ではなさそうです。

また、新プレブにボーナスシート併用になると、いよいよレアカードがモリモリにはなり、MTGアリーナにおけるアルケミードラフト並みのレア比率になります。

アルケミーのドラフトはデジタル産の凶悪オリカを追加し、コモンのスロットがアルケミー枠に置き換わったものです。アルケミーのカードはアンコモン、レア、神話レアのみで、レア以上が33%の確率で出現します。

つまり先の「エルドレインの森」のようなケースだと、ボーナスシートx2の状態なわけです。

なので、それを体験しているのなら、ボーナスシート付きセトブも前代未聞ではないですが、割とギリギリのラインを攻めている気はします。

結局のところメンコになるかは収録されているカード次第ではありますが、下記のような化け物を大量に投入してたら危ないとは思います。

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MTGアリーナによる違い

MTGアリーナはジェムによる間接的な購入になりますが、現実のドラフトブースターが廃止になり、実質的な値上げになっているので、アリーナにおける料金がどうなるのかが気になります。

現状では、ドラフト勝率60%もあれば、課金なしでジェムがドンドン増えていく位であり、無課金にも優しい仕様となっていますが、どこまで継続されるかは不明瞭です。

私がそうであるように、リミテッドで勝てるからカード資産に困っていない無課金アリーナ民というのは多いと思います。

公式では参加料は今後も同じと言明されていますが、勝利数によるジェムバックの過多については言及がありません。報酬が変更されるのかについても注視が必要そうです。

ザ・リストとの兼ね合いもあるので、同じ環境は難しいようなのですが、できるだけ近づけるようには公式が言及しています。まぁ、確率的には小数点以下の話ですから、そこまで気にする必要もないのかもしれないです。

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