……これじゃ、ゴースト2じゃないか。
割と意味不明な変更が多いのと、マップデザインが壊滅的なのとで、これはもうダメなんじゃないかと思います。
ベータの出来の悪さがBF5を彷彿とさせる件。
Infinity Ward壊れる
もう10年以上前の話になりますが、年毎に開発チームの変わるCodフランチャイズにおいて、シリーズ産みの親であり、メインチームだったInfinity Word(以下IW)で大規模なレイオフが行われました。
これによってIWの中核スタッフがほぼ離脱、もはやチームは抜け殻となってしまいました。
それでも新作の発売予定日は待ってくれません。
残ったメンバーはなんとかCod:MW3という続編を送り出しますが、それはシリーズの聚落を印象づけました。ストリークシステムの酷すぎる改悪、マップ構造の劣化、装備システムの不可解さ、アニメーションのぎこちなさ、ついでにPC版の最適化不足。
ユーザー側にも大量離脱が発生して然るべき内容でした。
次回作Cod:Ghostでは多少改善した部分もあるものの、相変わらずのストリークシステム、マップの悪さ、そしてPC版の最適化不足。PC版初期の最適化に関しては、プログラムのメインループがおかしいって、それ初心者レベルの失敗ですから(大丈夫かコイツ等と本気で……)。
IWの悪評は年々と重なっていき、Codシリーズの斜陽もいよいよ明らかに。
そんな中で登場したCod:IW。これは前二つに比べれば、遙かにマシなゲームだった個人的には思います。別チームのAWやBO3に比べて良くなったとは言いがたいものの、MW3やゴーストみたいな明らかすぎる失敗はないですし、ゲームとしての完成度はMW2以来の水準に持ってきました。
持ってきた。
持ってきたんですが、ゲーム以外の部分に大きく足を引っ張られました。
発売前からのネガティブキャンペーンも凄かったですし、そもそも失敗続きのIWには誰も期待してない。私も期待してなかったから、「あれ？ これ遊べるやん」という評価になった部分を否定しきれない。
起死回生を狙っただろうCod:IWですが、低迷した開発チームの評判は一向に改善しないまま、MWのリメイクという本年の状況に至りました。
ゴーストの悪夢が見え隠れ
ゴタゴタしてから衰退し、もはや後が無くなってきたIWという開発チーム。そんな彼らが送り出してきた出世作のリメイクが本年度のModean Wafareでした。
正直、ベータが出る前から怪しい臭いがしていました。情報公開が前年のBO4と比べて遅すぎますし、ゲーム内容に関するアプローチがまるで出てこない。IWという開発チームがそもそも信頼を失っていたこともあり、割と冷えっ冷えの状態。
そして蓋を開けてみたわけですが、期待を裏切らない駄目さを披露してくれました。
やったことある人は、あ……これゴースト2じゃんと思った方も多いはず。MW3の駄目なところ、ゴーストの駄目なところを踏襲しています。
スコアストリークをわざわざキルストリークに戻したこととか、異様に強いゴースト系PERKとか、地味すぎるストリークとか、どう考えても駄目だろなマップ構成とか、IWでちょっと持ち直したのは何だったのか。
マップの構造が悪すぎる
2vs2のマップですら、競技用として見るには厳しい部分がありましたが、ベータで登場したマップは輪を掛けて失敗の臭いしかしませんでした。
まず基礎の部分となる道の設計が出来ておらず、どこかメインルートなのかすら分かりにくいという有様です。これに関しては過去に前例がないです。MW3、Ghost、IW、そして近々のWW2とBO4――どれも出来不出来は別として、最低限の進行ルートは設定されていたのですが、それすらできてないマップが飛び出してきました。
3ラインマップを否定したいのは分かりますが、何故そうなるのか理解していないとこうなるのかなぁ……と。例えば重要ポジションにアクセスする場合、傾向や強弱が明確な複数ルートを設定すれば、状況に応じて進路を選ぶという遊びが生まれます。
敵側有利だけど短い道、迂回路だけど突破しやすい道、特定の武器に取って有利な道と、取捨選択させることによって戦術性が生まれ、ゲームの展開にメリハリが生まれるわけです。
MWにいたってはその前段階で転けているわけですが、それをベータテストで出してきたことに失望が隠せません。ベータで出すのは開発側にとって自信のあるマップなので、レベルデザインが根本的におかしいことが見え隠れしています。
そんな状況ですから、攻め側有利になるように突入路を増やすとか、守り側が不利になるよう遮蔽物を減らすとか、視認性を確保するために陰影を調整するとか、そういうことにはまったく手が出せていない。
マルチプレイヤーのマップ設計は、銃火器や投げ物、スキルの性能とは二人三脚です。この有様でTTKをBO4より減らして、ヘッドショット倍率上げられたなぁ……って思います。さりとてTTKを増やしても対症療法にしかならないのですし、この後自信の無かったマップが増えると思うと……ヒットすることが絶望的って気がします。
BO4の失敗を重ねる
武器が部分的にしか解放されておらず、その段階でもM4とMP5、あとスナが強すぎじゃない？とは思うんですが、まぁリリース1ヶ月前の状況じゃ無いと思います。
もうマップに関してはレベルデザインを最初からやり直さないと駄目なのでどうしようもないですが、こうなってしまった原因は、ゲーム内容の多様化による開発リソースの分散にある――と私は睨んでいます。
これに関してはバトロワと追加したり、追加コンテンツを増やしたりしたせいで、全部中途半端になってしまった前年度のCod:BO4と同じです。
特に本年度のMWに至っては、BO4が開発リソース不足で諦めたシングルプレイという負担が掛かっており、ついでにマルチプレイの内容が多様化しすぎました。大部分を流用しているならまだしも、2vs2用～GW用まで全部バラバラにやるものだから、全部が全部中途半端になってしまった。
なぜBO系等に3ラインのマップが多いかと言われたら、その方が理に適っているから、マップ設計の負担が小さくなるからです。それを放棄したら調整が大変になるって、それ当たり前の話だから……。
これBFのラッシュとか、旧来までの設置系みたいな、明確に攻防が決まってるルール以外機能しないだろと思います。
この段階で仕様が固まってないとか、泥縄式に開発を進めているだけで、完成形がまるで見えてないんじゃないかって気がするので、取り敢えず発売を半年位おくらせて、設計からやり直した方が良いんじゃないかって思います。
まとめ
昨年リリースされて、見事に爆死したライバル――BF5を彷彿とさせるベータになってしまいました。
奇襲が強いのに無駄にTTKが速かったり、マップ構成が壊滅的だったりするのがすごく似てる。中途半端にヒット作の真似をするだけで、取捨選択がまるでできてないところがBF5と同じ轍を踏んだって印象です。
ミニマップ削除とか、スポット削除したときのDICEと同じようなこと言ってらぁ……。
やばい。
どうしようもなさそうなんで、マルチ無償化して。
どうなるか不安材料が多すぎるので、取り敢えずは様子見した方が良いじゃないかと思います。まぁシングル目当ての人が別ですし、何だかんだでBO4くらいは売れるような気がしますが……(シングルが無かったためか、BO4は売上げが微妙だったので)。
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