2024年の早々に発表されたMSIの「MPG 321URX QD-OLED」がAIで敵の位置を予測する機能があると発表し、少しだけ話題になっていたハードウェアチートのまとめです。
古くはモニターに鼻くそを付けると言われたそれですが、PS4世代のときにコンバーターマウサーが激増して、国内でも悪行が広く知られるようになりました。
実のところ、ハードウェアチートなのか、そうでないかはメーカー側の匙加減によります。巻き添え的な側面も強かったのですが、過去にはサイドボタン等も使えない場合がありました。
偽装行為は現行法でも業務妨害罪になりうるので、コンバーターマウサーについては絶対に市民権を得ることはないでしょうが、他については当事者の認識等に左右される側面は強いと思います。
連射機

昔からサードパーティー製コントローラーに搭載されていたので、自動的にボタンを連打してくれる機能です。私がN64後半の世代なので、それ以前の情勢が分からないのですが、コメント欄によればFC時代から存在しているらしいです。
連射機が付随したコントローラー自体は、今でも広く普及しているもので、ゲームの放置プレイなどに利用するケースが散見されます。私も連射機が付いたSwitchコン、マクロ機能が付いたXbox用プロコンは持っています。
近年の高級コントローラーになると、上位種にあたるハードウェアマクロ機能が搭載されている場合もあり、広義で言えばこれも連射機です。複数のボタン操作まで連打処理できる優れものなんですが、オンライン等で使うのは控えた方が良いですし、オフでも許可なく使うとリアルファイトの原因になります。
ちなみにPS5では連射機ですら禁止よりの裁定を受けているので、連射機付きのコントローラーさえ、ライセンスされたものが二度と出てこない可能性が……。PS5は周辺機器周りはそうとう厳しいみたいです。
モニターにマーク

モニターに鼻くそと冗談めかして言われていた原始的なハードウェアチートです。簡単に言えば、モニターに目印を付けてレティクルの代わりにする行為なのですが、現在は以下の機能として商品化されています。
- モニターに別売りシールを張る
- モニターの機能としてマークを表示する
特に下の項目は広く普及している側面があり、ソニー製のモニターにすら付いています。
モニターが均一な状況だった2000年代と違い、今となっては60Hz~ 400Hzまで、モニター側の性能差も大きくなっています。特に60Hzと144Hzでは結構な差が出るので、それに比べると影響力が小さいとも言えます。
あくまで古い時代の名残であって、今となってはハードウェアチートとも言えないのかもしれません。
追加ボタン

2000年代前半あたりからメイン以外のボタンが追加されたゲーミングマウスが登場しました。今となっては、普遍的に存在しているものですが、当時はハードウェアチート扱いになる場合もありました。
というか、ゲームによっては普通にBANされました。BANされなくても、動作に必要なドライバーがキックされて使えない場合も多々発生しました。
2000年代の後半あたりからは、大量のサイドボタンを備えた蓮コラのようなマウスが登場し始めて、サイドボタンが当たり前の時代へと変わっていったと記憶しています。
この手のボタンはMMOでは重宝するらしいですが、FPSやTPSではAIMの握りがぶれる原因になるので、推奨されないとは思います。あまり大量についていると、重量増加の原因にもなるので、サイドボタンは最小限であることが2010年代後半からのトレンドです。
同じく2010年代の後半では、追加ボタンを備えたコントローラーも登場するようになりました。代表的なのがコントローラーの背面に搭載されているパドルです。
マウスマクロ
連射機の実質的な上位種。
- ソフトウェアマクロ
- ハードウェアマクロ
――の二種類が存在しており、ハードウェアチートなのは後者の方です。前者はソフトウェアで動いているので、BAN対象になったときには単なるチート。
マウスのハードウェアマクロは、2000年代の後半あたりに出始めて、主に1万円クラスの高級マウスについていた補助機能が始まりです。当時はオンボードメモリを搭載しているマウスが稀だったので、ハードウェアマクロ自体が希少でした。

近年はオンボードメモリ搭載が普通になったので、殆んど全部のマウスが持っている機能です。というか、マウス、キーボード、コントローラーの基本機能と一体化している場合も多く、中々に判別が難しい状況です。
例えば、キーボードやコントローラーのボタン配置を入れ替える機能も根っこの部分は同じである場合が多いです。
環境的には古くから提供されているのですが、FPSなどでは使い道が乏しいこともあって、問題になったという話もあまり聞きません。
現状、割と黙認されている印象はありますが、最終的にはゲーム運営次第であり、BANされても文句は言えない機能なのは間違いありません。個人的には、アンチリコイル系のマクロは厳粛な対応をとった方が良いと思っています。
コンバーター
本来は使えないコントローラーを相互に変換して、使い慣れたものを使うというものでしたが、マウスにAIMアシストを併用するために使うプレイヤーが続出し、この世にハードウェアチートという存在を広める契機となりました。
ソニー主催のAPEX大会において、過去に不法行為をしたプレイヤーには受賞資格がないとされ、上位層がコンバーターまみれであることを内外に示したことでも有名です。上位100チームの殆んどが規約で追放されるという近年稀に見るレベルで酷いものでした。
言いたくはないですが、国内で最も不正が多いゲームがApexかもしれません。
私はかなり早い段階でApexから離れてしまったので、Apex関連は蚊帳の外ではあるのですが、PS5でコントローラー周りのセキュリティがガチガチになった遠因なんでしょうか?
ぶっちゃけ、問題を放置し続けてきた開発側もどうかと思います。
検知しにくいのがなお悪質なわけですが、ゲーム側のクリティカルな解決方法としては、AIMアシストを無くすことか、逆に全部に付けてしまうかの2択になるでしょう。
ここまで挙げたものとは一線を画すハードウェアチートであり、今後も認められることは絶対にないと思われます。
そもそも意図的にデバイス偽装しているので、その辺りを詰められると、たとえ規約に直接的な記載がなくても不当行為になり得ます。規約がどうのとか関係なく、刑法違反の疑義があるのです。
流石にそれだけで立件されたりはしないでしょうが、警察に目を付けられていると、余罪や見せしめで逮捕される可能性があることは、私人逮捕系Youtuberが先例になっているので、軽い気持ちで使わないように。
AIによる情報補足

まだ登場していませんが、近くにリリースされることになる補助機能付きの高級モニターです。
ゲーム内のミニマップ情報から、敵の来る方向にガイドを出すらしいです。デフォルトは「League of Legends」にのみ対応ですが、別途インストールしたソフトを使って学習させることで、他のゲームにも対応するらしいです。
学習ソフトはデータの不正改ざんではないし、ナビゲーターを用意するプレイは様々なゲームで恒久化しています。実際にプレイしない第三者が作戦を立てたり、手持ちのリソースを管理したり、次の行動を決めたりする方が結果が良くなるからです。
流石に大きな大会などでは立ち入りが制限されますが、オンライン予選レベルでは多くの競技で黙認されているのが現状です。ルールは定めるべきですが、厳密に運用しない方が棘立たないし、スムーズに事が進むからです。
モニター側が出力されている情報以外を投影することには潜在的なリスクがありますが、このモニターがそこまで問題視されるだろうか……という印象は強いです。ぶっちゃけ、歴史的にみてもコンバーターの方がよっぽど邪悪ですし、トリを飾るにはインパクト不足なモニターです。
大体のコンペティションは、e-sportsを謡いながらハードウェア規格の統一とか全く進められていないのが現状ですよね。昔はモニターの真ん中に点を付けている友人にそれはチートやろと笑いながら話してたりしてましたが、モニタークロスヘアとか平然と実装されているし、なんだかなぁという感じです。
ロジクールのG9X使ってたから懐かしくてコメントしちゃいました。無駄にウェイト追加出来たり、近年のトレンドからすると全く逆のやつ。
連射機はスーファミどころかファミコン時代からありましたね。高橋名人の16連射が可能なパッドとか。
実は今のCODではマウスマクロと思われる無反動超連射が日本人の不満を買ってたりします