ゲーミングマウスパッドの歴史(仮)

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黎明期だとそもそもゲーミングという点が欠落していて、汎用のマウスパッドを流用していたのですが、2000年代前半を期にゲーミングマウスパッドというものが市場に浸透し始めます。

本稿はそんなゲーミングマウスパッドの歴史、流行の推移などを私なりにまとめたものになります。少なからず主観が入っています。

なお最初期の部分は世代的に異なるので、また聞きになっています。1世代上の40代の方ならもうちょっと詳しく知ってるのかも。

黎明期(1999年~2002年)

FPSのプロシーンが成立してまもないころであり、ようやくゲーミング・マウスパッドという概念が出始めたころです。

ゲーミングデバイスのメーカーとして、スティールシリーズ、Razerといった会社はこの頃に創設されました。Razerは世界初のゲーミングマウスを発売したメーカーになります。

光学式のマウスが普及し始めるのはおよそ同時期であり、ボール式マウスのプロプレイヤーがいるような時代でした。

話をマウスパッドに戻しますが、この当時は金属や、プラスチック製の硬質系マウスパッドが多かったです。先にあげたスティールシリーズが出した最初の製品も金属製マウスパッドです。Razerの初代マウスパッドは金属、プラスチックの裏表を持つハイブリッド仕様でした。

Razer exactmat。世にも珍しい金属とプラの表面を持ち、四方に滑り止めが付いているなど、今となっては考えられない仕様になっています。

金属製のマウスパッドは面積当たりの価格が高すぎるという致命的な欠点を持っていたので、比較的安価で済むだろうスティールパッド4D、S&Sなどのプラスチック製マウスパッドが初期のヒット製品に収まりました。

初期にヒットしたプラパッド スティール S&S。生産ラインによるものか、途中でサーフェイスが劣化したという話で有名。

流通量が少なかったので、汎用のマウスパッドどころか、机に直置きでプレイしている人も少なくない状況であり、今以上にマニア向けのファンアイテムという側面が強かったようです。商品の高額化もその辺りが影響していると思われます。

布性マウスパッドの飛躍(2003年~2006年)

初期はプラスチック製のマウスパッドが結構なシェアを持っていました。この辺の統計が今一つ不鮮明なのですが、今よりはプラ派が多い時代だったと思われます。

市場の要求が滑り重視のカジュアルゲーマーが多かったことも影響しているでしょう。シューターでの戦績を考えるのなら、止まりの方が重要なんですが、快適さを求めるなら滑る方が客受けします。

布性のマウスパッドとしてはプロゲーマーFatal1tyとコラボした「Fatal1ty FatPad」などが2000年ごろからありましたが、今一つ流行っていなかったようです。

ここに一石を投じたのが、2003年にリリースされた「スティールシリーズQCK」でした。今でも絶賛現役のマウスパッドがここで登場します。現行として継続している製品の中では最古参の部類に入ります。

異例のロングセラー商品となった布性マウスパッドの金字塔QCK。数多くのマイナーチェンジが存在します。

Razerも初の布性マウスパッド「Mantis Speed、Mantis Contral」を2005年にリリースするなど、布性マウスパッドの優位性が固まっていきます。

2006年にはQCKの派生シリーズとして「QCK Heavy」も登場しました。

通常モデルよりクッションが厚くなったQCKヘビー。中型のQCK Massは布の張り合わせが90度ずれているという致命的なミスがあったことでも有名。

布性のマウスパッドが普及した理由ですが、やはり他の素材に比べて安価であったことが第一だと思われます。この当時の布性マウスパッドは加工精度も悪くて、完成度なんかはプラパッドの方が上でしたが、高過ぎるとマニア以外には売れません。

この後で長らく天下を掴み続けるQCKが成功した理由としては、入手しやすい流通量、手に取りやすい安価さ、プロシーンでの採用率という宣伝能力などがあげられると思います。以降の時代においては、QCKを基準としたマウスパッド開発が続くことになります。

布性マウスパッド戦国時代(2007年~2013年)

布性のマウスパッドが市場において有利であるという認識がはっきりした結果、様々なメーカーから布性マウスパッドがリリースされまくった時代です。

日本でのPC・FPSブームが到来した時期でもあります。

まず絶対の王者としてQCKシリーズが存在し、それへの対抗馬として様々な布性マウスパッドがこの頃に登場しました。どこかしらでQCKに勝る部分を持っており、スポンジ層の改善やステッチ加工などの、のちに繋がる細かい改良が入っています。

知名度の高いものをあげると、

Razer ゴライアスシリーズ。コントロール、スピードの2モデル展開されましたが、コントロールの方が滑るという謎のパッド。
Artisan 飛燕VE。サーフェイスが特殊で人を選ぶものの、今でもそれなりに使用者がいます。国内メーカー製では最も売れただろう製品です。
Zowie GTF。布性とは思えない滑り方をするのが特徴のZowie最初期の布性マウスパッド

後々のロングセラー製品もこの時期に相次いで登場しています。プロシーンにしろ、一般市場にしろQCKには勝てなかったけど、それなりの結果を残しています。

また滑り重視の布性マウスパッドが多かった時代でもあり、硬質系マウスパッドに似せたものとか、表面加工を施したものとかが主体です。そして、その滑り重視の傾向が製品の限界を生み出しました。

滑り重視のマウスパッドはカジュアル受けは良いですが、プロシーンでは嫌厭される傾向が強く、プロの使用率という宣伝効果が見込めませんでした。そしてカジュアルゲーマーは何度も買い替えたりしません。最初の1枚ならプロ御用達のQCKという安牌があったので、その座を脅かすまでは至りませんでした。

ちなみに布性以外にも変なマウスパッドも結構出ています。机に貼り付けるものとか、昔ながらの金属製とかシリコン製とか。割と新製品ラッシュだった時期ですね。

近代(2014年~2020年)

2010年までに大量の製品が出て、ゲーミングマウスパッド業界も落ち着きを取り戻します。それなりに成功した製品も出てきましたが、結局QCKの独壇場は変わらずじまいで、新商品の展開が急速に減少しました。

この辺りから滑り重視の布性マウスパッドが減少し始め、止まり重視の製品が増え始めます。またマウスパッドの大型化も進みます。プロシーンで受けることを目指し始めたとも言えるでしょう。

代表的なものはLogi G640、Zowie G-SRなどです。それぞれ2015年にリリースされました。

Zowie G-SR。TFシリーズから一転して、滑りを犠牲にしてでも圧倒的な止まりを実現したコントロール系のマウスパッド。

特にG-SRは布性とは思えない価格設定、止まりを重視するあまり滑りが犠牲になっているなどの欠点がありましたが、CSGOにおける優位性を存分に発揮して、プロシーンにおいてはQCKの牙城をついに崩しました。

その他の流れとして、サイズバリエーションが増えたことですが、先にあげたG640にも、より巨大なバリエーションが存在し、海外ではG840というロングサイズが流通しています。

様々なメーカーから大版のマウスパッドが発売され、1200×1000みたいな机を覆いつくすレベルの巨大マウスパッドまで登場しますが、これはバトロワブームや、顧客の増大に起因する側面が強いのではないかと思います。

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『ゲーミングマウスパッドの歴史(仮)』へのコメント

  1. 名前:匿名 投稿日:2020/07/16(木) 05:12:25 ID:0edc9467a 返信

    うんち

  2. 名前:匿名 投稿日:2020/07/29(水) 17:40:46 ID:fd6a82e90 返信

    黎明期の頃の日本のマウスパッドが一切ない 0点