公式の動画(リンク)も投稿されましたが、ポケットモンスターSVにてポケモンもついに1000種類を超えたらしいです。
ポケモンと言えば151匹なんじゃあ! ……と、言いつつも実は金銀からがメイン世代になる筆者の過去作振り返り。
割と変な仕様がありまして、その中から割と代表的なものについてピックアップしてみました。
すばやさが高いと急所に当たる
初代の赤緑(1996年)における特異な事情で、素早さの種族値によって急所に当たる確率が変わりました。
およそ素早さの種族値の5分の1が急所率になります(実際には512分の1)。
例えば素早さの種族値が100だと、約20%の確率で急所に当たります。《きりさく》などの急所に当たりやすい技を使うと、8倍の急所率になるので、驚異の160%です。
実際には99%でカンストになるのですが、取りあえず殆んどの場合で急所に当たります。
スカーレット・バイオレット(2022年)の急所率が4%なので、そもそもの話として、初代の環境は急所が頻発しやすい。当時のポケモンで急所率4%というと、素早さ種族値が25しかない《パラス》などと同等で、初代におけるワーストクラスが今の一般的な急所率になった形です。
それでなくても先制攻撃できるメリットが大きい素早さですが、当時の環境では攻防一体になった最重要ステータスでした。
また初代には特攻、特防の区分が無く、金銀(1999年)になって、それが分けられるようになったというのも有名な話です。
こおり最強伝説
後にタイプ相性の関係も変遷し、新しいタイプなども追加されましたが、初代の赤緑(1996年)の段階ではこおりタイプの優秀さが際立っていました。
幸いエスパーの《フーディン》みたいな露骨に強いポケモンが居なかったため、技だけは強いみたいな扱いになりましたが、命中率90%、凍結率30%の《ふぶき》が凶悪過ぎました。
当時のこおり状態はターン経過では自然回復しなかったので事実上の即死技です。
おまけに大体の水ポケモンが覚えるので、威力120のダメージが付随した《じわれ》が連打されるような状況です。タイプ一致の威力80相当といっても付属効果が強すぎました。
次作の金銀(1999年)においては、露骨なバランス調整が入り、氷とエスパーを下げるための鋼、悪の追加などに繋がりました。
ちなみに第六世代であるX・Y(2013年)が出るまでは、唯一の追加タイプであり、X・Yで追加されたのがドラゴンに強いフェアリーであるということが歴史が繰り返すことを象徴しているように思えます。
今後、飛びぬけて優秀なタイプが認知されるようになれば、また新しいタイプが追加されるのかもしれません。
オスの方が攻撃力が高い
ポケモン第二世代である金銀(1999年)で追加されたオス、メス、タマゴの概念ですが、当時はオスの方が攻撃の個体値が高いという仕様がありました。
個体値というのは、同じ種類のポケモンの潜在能力、才能を表す隠しステータスです。同じピッピでもあっちのは強い、こっちのは弱いみたいな現象が起こります。
そんな個体値ですが、金銀のときにはオスメスの決定に影響力を持っており、攻撃の個体値が高いとオスになり、低いとメスになりました。
例えばオスメスの比率が50%の一般的なポケモンの場合、平均値より上ならオスに、平均値より下ならメスになるため、攻撃のステータスが重要になる物理アタッカーは絶対にオスの方が良いとなりました。
実際に地球上に存在する大型の動物はオスの方が強い場合が多いです。これは生殖の効率が影響しているのですが、かくいう人類もその例に漏れない存在です。哺乳類の中では雌雄の差が小さい方なのですが、それでも男女で33%の筋力差があると言われています。
なのでオスだから攻撃の種族値が高いというのある意味で理に適っているのですが、色々と過敏なことが多い昨今の時勢では、場合によっては炎上しそうな仕様だったとは思います。
ちなみに初代では《ニドラン》のみ雌雄の概念がありましたが、こちらもオス系統の方が攻撃の個体値が高かったです。
ぶつり、とくしゅの区分が無い
初代の赤緑から、第3世代のルビー・サファイア(2002年)までは、技ごとの物理、特殊区分が存在しませんでした。代わりに技のタイプによって物理参照なのか、特殊参照なのかが決まっていました。
ルビー・サファイアまでの区分は以下のとおりです。
物理 | ノーマル、格闘、毒、地面、飛行、虫、岩、ゴースト、鋼 |
特殊 | 炎、水、電気、草、氷、エスパー、ドラゴン、悪 |
毒やゴーストが物理なのと、ドラゴンが特殊なのが違和感ありますが、まぁおよそ言いたいことは分かる区分です。
格闘タイプだったら攻撃のステータスが大事、炎タイプだったら特殊のステータスが大事となるわけです。そして、そんな仕様が数々の悲しみを生み出していました。
代表的なのは《エビワラー》、《ブースター》、《ウインディ》などでしょうか。
特に格闘ポケモンの《エビワラー》は、当時から《ほのおのパンチ》《かみなりパンチ》《こおりのパンチ》を覚えましたが、当時の仕様ではその全てが特殊扱い。対応する種族値が35しかない《エビワラー》で使っても、《ポッポ》の《でんこうせっか》に毛が生えたレベルのダメージしか出ません。
《ブースター》《ウインディ》は共に攻撃が高い炎タイプのポケモンで、タイプ一致の炎技が全て特殊なのと噛み合っていませんでした。攻撃の高さがデッドウェイトになっているというか、相対的に他の炎タイプに見劣りしてしまうという状況になっていました。
これらの事情はダイヤモンド・パール(2006年)にて、技ごとに細かく分類されるようになって解消されていますが、初代から10年もこの仕様だったので、場合によっては未だにタイプ依存だと思っている人もいるかもしれないです。
ポケモンは151匹!
初代の赤緑が発売されたのが1996年であり、当時はある種のインディーズ的な雰囲気があったゲームでした。後にここまで数が増えたり、設定が拡張されるなんて思いもよらなかったでしょう。
例えば、初代の図鑑の説明書きにインド象がでてきたり、人間がポケモンになったり――と、今となってはどういうことなのって表現がチラホラあります。
続編の金銀(1999年)で、ポケモンのタマゴを見つけて《ウツギ博士》がはしゃぐ描写があるのですが、実は初代の図鑑においてタマゴの存在が明記されていたり……ね。
全く気配を感じさせずに移動する。ポッポやオニスズメの卵を丸のみにしてしまう。
ポケットモンスター青
今となっては数が増えすぎて困ったのか、リージョンフォームなども現れました。個人的には姿どうこうよりも、名前を付けるのが大変なんじゃないかと思っています。
キャラクターコンテンツとしても歴史的な規模まで拡大したポケットモンスターですが、今後も種類は増えていくでしょうし、ずっと《オーキド博士》はネタにされるんだろうな……。
他にも、初代は特攻と特防が同じ特殊にまとめられてましたよね。懐かしいな(第8世代からやってる奴が言うなとか言わない)
それがエスパー暴走の原因の一つ
最新作やったら色々遊びやすくて感動した(経験値とか)
昔はなんであんな苦労してたんだろうとしみじみ笑えてくるのが良い変化をした証だとおもう