クリア後の感想と評価: ゴッド・オブ・ウォー(2018)

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  • ストーリー:6点
  • グラフィック:8点
  • サウンド:6点
  • ゲーム性:7点
  • 作り込み:7点
10段階評価。6点以上でお勧め。

ゲーム概要

新生ゴッド・オブ・ウォー3部作(予定)の第一弾。ガチムチのおっさん「クレイトス」を主人公としたアクションアドベンチャーです。昔はやんちゃしていたクレイトスもすっかり年を取って、過去を悔いる壮年の世捨て人。子供まで生まれていますが、その距離感に苦労する姿が描かれます。

従来まで題材だったギリシャ神話から、世界樹ユグドラシルで有名な北欧神話に。北欧神話には9つの世界が存在するのですが、荒廃が進んだ人間の世界ミズガルズを主体に、母親の遺言を守るために世界一高い山を求めての冒険ファンタジーです。トロール、オーガ、魔女などファンタジーらしい怪物が登場し、神々と巨人の伝承を描いています。

アクションも現代風に合わせて進化しましたが、重量感と操作性のバランスが良く、万人向けのアクションゲームになっています。遠近こなせるメイン武器の斧リバイアサン、スタンが取りやすい拳、範囲攻撃で乱戦に強い「ブレイズ・オブ・カオス」。それに同行者アトレウスの弓攻撃が加わって、バリエーション豊かな戦闘を作っています。

レビュー

ストーリー

  • 題材は北欧神話
  • 様々な親子の物語
  • 海外的なヒューマンドラマ
  • ところどころエピソード不足
  • 軸のブレが少し
  • 第一章なので未完結

海外ドラマ的なスタンダードなストーリーです。神であることに負い目がある男クレイトスと、そのことを知らない息子のアトレウス。不器用な親と、背伸びしたがりな子供のやりとりと成長を描いています。

大きな驚きはありませんし、突出した部分もないのですが、まず無難なシナリオ構成です。海外ドラマをよく見る人なら、割と近視感を覚えるはず。

題材となる北欧神話の世界もちゃんと補完してくれますし、新たなるサーガの第一章としては良い立ち上がりだったと思います。巨人達の謎、アトレウスの正体など謎の多くが残されましたが、新たなるファンタジーの世界を丁寧に描いています。

欠点は、エピソードが不足していてキャラクターの行動が少々唐突に見えること。ドワーフ兄弟の和解、アトレウスの思い上がりがりには、もうワンテンポ必要だった気がします。

また旅の理由となる母親の遺言と、襲撃してくる敵に確かな関係性がないため、話の軸が複線化してしまった。両者に類似性以上の関連性を持たせて、話の流れを一本化した方がぶれなくて良かった気がします。

グラフィック

  • PS4最高クラスのグラフィック
  • 雄大な自然の描写
  • 緩急のある演出
  • ちょっと気になるカメラワーク

PS4のゲームではまず最高クラスのグラフィックを実現していると思います。PCだとミドルかミドルローくらいの性能しかないPS4で、よくここまでやれたもんだと感心するしかないです。

雪山や溶岩などは特によく描けている印象。演出の巧みさもあって、本作の世界を破綻無く表現できています。

戦闘に纏わる演出に関しても、映画さながら。ところどころ雑になっている部分もありますが、総じて優れた映像作品になっています。

サウンド

  • 堅実だけど地味なスコア
  • 海外ドラマ的な吹き替え

ゲーム性

  • 優れたアクション性
  • 遠近織り交ぜた戦闘
  • 無双感と強敵のバランスが良い
  • サブクエストの方が高難度
  • 探索が二度手間になりやすい

突出した部分、オンリーワンの部分はありませんが、色んなゲームの良いところを合わせ持っています。戦闘に関してはかなりの優等生で、アクション性とリアリティを破綻無くゲームの中に落とし込んでいます。

戦闘はスキルツリー開放式で徐々にできることが増えていくタイプ。序盤は手狭な感じがしますが、技が揃ってくると爽快感が増します。近距離攻撃、遠距離攻撃を織り交ぜて戦うシームレスさも秀逸。パリィも受け付け時間が長めで簡単に決まります。

敵毎に対処方法、戦闘方法が変わってきて、コツを掴めば適度な無双感を味わえます。

難易度に関してですが、メインクエストは易しめに作られている一方、サブクエストは少し厳しめになっています。劇中で探索を進めるような話が出てきますが、素直にメインだけ埋めていく方が簡単です。

難易度設定ハードでサブクエストを埋めながら進めようとすると本気で厳しめなので注意。即死級の攻撃をしてくる雑魚敵が普通に沸きます。探索の効率や難易度を考えるのなら、後から来る方が自然なのですが、ストーリーの流れ的には寄り道している方が自然だったりと、バランス調整に混乱が見られます。

恐らくはサクサク進められるように、マスターアップ直前にメインクエストの難易度を一律で下げたとかだと思うのですが、そのせいで少々不自然な状況にはなっています。

またミズガルド周辺の探索は1度目では全てのアイテムを回収できない仕様なので、道中でもやもやする原因に。忘れて先に進むのが大抵最適解。

作り込み

  • 目立つバグ無し
  • ロードが無い(極稀に発生する)
  • 量より質なサブクエスト
  • 再現された神話の世界
  • 使い道の無い最強装備

極稀に0.5秒位のロードが入りますが、基本としてはマップ間の繋ぎがシームレスになっています。ゲームオーバーにならない限りは、ロード画面が一切表示されないという、ありそうで無かった仕様。

概念的には昔のバイオハザードシリーズで、扉を開けるムービーが挿入されるのと同じものです。ロードが必要な場所で固定のアクションなどを入れて、没入間を削いでしまうシステム画面を極力表示させないようにしています。

ファストトラベル時もファンタジックな異世界に飛ばし、そこで世界観を補完する小話を入れて間を持たせるという凝りよう。退屈なミズガルドの船移動も首だけ親父の小話で暇にならないようにしています。

サブクエストは数こそ多くないですが、1つ1つの質が高め。ものによっては専用のダンジョンまで用意されていて、サブクエストだけでも遊べます。

反面、ミズガルドの水位による行ける場所の拡張は要らなかった。探索が二度手間になるだけで、恐らくは水増しのための要素。全体がハイクオリティなので、これ以上を望むのは酷というものですけど、もうちょっと遊びたかったかなぁと思う所存。

総括

ソロ用のゲームとしては、久しぶりに時間を忘れてプレイできたゲームでした。革新性、斬新さには欠けるものの、王道で丁寧な作りをしているゲームです。細かい欠点もありますが、第二作の登場を十分に期待できる仕上がりです。本年度のゲームでは今のところ一番のお勧め。

国内だと売上げが伸び悩んだみたいですが、原因は日本の流行とは少々乖離しているというところでしょうか。キャラクターデザインは筋肉質なおっさんですし、リアル路線なので今一つアトレウスも可愛くない。話の流れが近年流行しているネット小説界隈とは真逆で、力あるものの無責任さを許しませんし、それに対する責任を明確に求めています。

世界的にはすでに成功していると言える評判なので、次回作もまず出るとは思いますが、こと国内展開に関してだと二の足を踏んだ感じがするので、次回作ではもうちょっと宣伝とかに力を入れた方が良さそうですね。

『クリア後の感想と評価: ゴッド・オブ・ウォー(2018)』へのコメント

  1. 名前:匿名 投稿日:2018/05/03(木) 00:55:09 ID:21251ed49 返信

    手厳しい管理人さんでもこれは高評価だろうなぁ思ってたらその通りで良かったです

    やってる時の細かい違和感を的確に文章にしてくださるので参考になります、これからもレビュー記事楽しみにしてます!