なんかゴタゴタした上に、するっと情報が出てきたわけですが、ついに次世代Xbox Series X および、Sの価格が発表されました。
ゲームパスで元を取る算段なのか、ほぼ確定的に逆ザヤ。
今度のマイクロソフトは本気だ。本気で天下を取りに来ている。
次世代Xboxのバリエーション
下記はリーク情報を元にした推定スペックです。なお、電力と発熱の問題が生じるので、実機は記載より何割かは性能が下がる可能性が高いです(冷却能力次第)。
PS5 | PS5 DE | Xbox Series X | Xbox Series S | |
---|---|---|---|---|
価格 | $499 | $399 | $499 | $299 |
CPU世代 | Zen2 | Zen2 | Zen2 | Zen2 |
CPUスペック | 8C 3.5Ghz | 8C 3.5Ghz | 8C 3.8Ghz | 8C 3.6Ghz |
GPU世代 | Navi(第1世代) | Navi(第1世代) | Navi(第2世代) | Navi(第2世代) |
CU数 | 36 | 36 | 52 | 20 |
GPUクロック | 1.63Ghz ? | 1.63Ghz ? | 1.83Ghz | 1.57Ghz |
GPU性能 | 8 Tflops ? | 8 Tflops ? | 12.2Tflops | 4Tflops |
GPUクロック (CPU稼働率ゼロのとき) | 2.2Ghz | 2.2Ghz | - | - |
GPU性能 (CPU稼働率ゼロのとき) | 10.3Tflops | 10.3Tflops | - | - |
RT | 汎用コア | 汎用コア | 専用コア | 不明 |
シェーダー | プリミティブ | プリミティブ | メッシュ | メッシュ |
メモリ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ量 | 16GB | 16GB | 16GB | 10GB |
ストレージ規格 | NVMe | NVMe | NVMe | NVMe |
ストレージ速度 | 5.5GB/s | 5.5GB/s | 2.4GB/s | 2.4GB/s |
ストレージ容量 | 825GB | 825GB | 1TB | 512GB |
光学ドライブ | BR | なし | BR | なし |
CPU換算(PC相当) | Ryzen5 3600 | Ryzen5 3600 | Ryzen5 3600X | Ryzen5 3600X |
GPU換算(PC相当) | RTX 2060 | RTX 2060 | RTX 2080 | GTX 1650S |
次世代のXboxは最初から大きく性能が異なる2バージョンで展開され、それぞれがSeries X、Series Sと命名されています。
それぞれが5万円、3万2千円(共に税別)で、11月10日に発売予定。
Series S

先に存在と価格がリークされてしまって、なし崩し的に公式からも発表があった廉価モデルのXboxです。色々と制約が付いているものの、$299というコストパフォーマンスの良さが魅力。国内価格は3万2千円(税別)になるらしい。
Series Sの性能ですが、リーク情報によれば、CPUこそSeries Xと同水準であるものの、それ以外の部分が大きく低下します。GPUの処理能力は3分の1になるし、BRドライブも付いていません。
次世代PCの価値に換算すると、6万円くらいの構成になります。この手の廉価グレードというのは、元々薄利多売な傾向があるので、まさに売れば売るほど損をしそうな価格設定です。
まぁマイクロソフトのサブスクリプションサービス前提だから付けられた価格ということなんでしょう。
Xbox One Xと同水準、PS4 Proの1.5倍のグラフィック性能を持つのに、3万円というのはコスパ抜群であるものの、公式ストア以外から買えない点は気になるところです。
Series X

前から公式に認められていて、9月10日に価格が$499と発表された上位モデルの次世代Xboxです。Xbox One Xがそうだったので、国内価格は$1 = 100円換算で、5万円(税別)になると思われます。
過去の事例からすると、実機になると性能が多少下がると思われますが、zen5 3500 + RTX2080に相当すると考えれば、5万円は相当にコスパが良いです。
先に発表されたNvidiaのRTX3000シリーズのせいで、若干インパクトが薄まりましたが、次世代PC水準でも、10万円くらいは必要になる構成です。およそ半額で収まると考えれば、抜群のコストパフォーマンスを持っています。
過去のPS4 proがPC換算で6万円くらいの構成なのを、4万5千円でリリースして来たのを考えると、相当に無理をしているのが分かります。ほぼ間違いなく逆ザヤなので、売れば売るほど赤字が広がるハードでしょう。
滅茶苦茶、攻めてます。
マイクロソフトはゲームのサブスクリプションサービスに力を入れているので、自前の有料サービスに加入してもらうことによって、損失を補いつつ覇権を握る算段なんでしょうが、ここまでしてダメだったら、コンシューマ機から撤退しそう……。
MSのゲームパス戦略
ゲームの個別販売を止めて、月額課金で遊ぶサブスクリプション制にしようという試みです。近年はソフトウェアのサブスクリプション化が進んでおり、フォトショップやMSオフィスなどが代表的です。
エンタメの世界においては、Amazon Prime Videoや、Netfixなどが有名でしょうか。
実はゲーム業界でも同様のサービスはいくつもあって、GoogleのStadiaとか、SonyのPS Nowなどがあります。月額1000円前後で、対応したゲームが遊び放題になるサービスです。
PSプラスの無料ソフトもその一種と言って良いですが、端的に言って鳴かず飛ばずの状態です。対応したゲームが少なすぎるし、中古ショップで2000円も出せば手に入るものしか遊べないから、それ目的で加入する利点がありません。
そこに満を持して現れたのが、マイクロソフトが提供するXbox Game Passです。
対応ソフトも200本くらいあり、有名どころのソフトも結構含まれています。日本で有名なタイトルですと、Dead by Daylightとか、ARK Survival Evolvedとかが含まれていて、新規のプレイヤーに大きなソフト資産を与えてくれます。
MSのファーストタイトルなら、発売したばかりの新作も遊べたりして、力の入れようが他とは違います。
短期間しか遊ばないなら、製品を買うより安上がりなので、私もマインクラフトダンジョンズを遊ぶために加入していたことがあります。最近、話題になったMS フライトシミュレーターも出来る。買い切りだと7000円だけど、月額料金なら800円です。
EA PlayというEAのサブスクリプションも取り込んでしまって、いよいよ本気度が半端ではない。
マイクロソフト全体が新しいゲームの売り方にシフトしており、それを生かすためのハード戦略によって、Xbox Series X、Sを計画したと言えるでしょう。
最も直接的なライバルに当たるPS5は、そういう側面が無いので、価格面でどう反映されるのか。XBox Series Xより高くすると、国内外問わず苦境に立たされるのは目に見えているので、それよりは安くしたいとは思っていたでしょうが、$499以下はちょっと辛すぎる気も……。
本体の性能を踏まえて、ガチで競争するなら$450とかですけど、恐らく無駄に終わるだろう高速SSDの搭載が災いしそう……。
ブランド戦略でカバーするのか、売れば売るほど損をするチキンレースに突入するのか、分水嶺が迫っています。
xbox360の時も安いモデルは19800で買えましたね。
どうなることやら
日本向けの価格も既に発表されてますよ
Xに関してはドルより安いですね