久方ぶりに物語の舞台となったローウィンの再訪セット「ローウィンの昆明」におけるドラフトの所感と環境のまとめです。
色というより部族が主体の環境となっており、色が合っているだけでは機能不全になるアンコモン、レアが多数存在しています。
近年のセットでは珍しい複雑な環境ですし、ある程度のピック事故は割り切った方が良いです。意外と弱そうな形でも勝てることが多い気がします。
目次
基本要素
部族重視のミッドレンジ環境
旧ローウィンが部族テーマだったので、再訪ローウィンである「ローウィンの昆明」でも部族は重要な要素です。
- ゴブリン(黒赤)
- エルフ(黒緑)
- エレメンタル(青赤)
- キスキン(白緑)
- マーフォーク(白青)
――の5つが主要な部族になっており、主要部族のいずれかでデッキを組むのが基本となります。
主要の部族以外にもフェアリー、ツリーフォーク等があるものの、上記の部族、カラーコンビ以外だと、どうしてもデッキパワーが落ちます。
また、強力なレアであっても色だけでなく、部族もあっていないと使えないパターンがあるので、レアはピックしたけど死蔵のパターンが普段より多くなります。
強力なレアが揃っている割にレアゲーになりにくく、除去よりもクリーチャーの質が優先される傾向が強いです。
多色化と色彩
色彩は場に出ているパーマネントの色数を参照する能力語で、3色以上の多色デッキを成立させる根幹要素です。
各色に満遍なく存在していますが、青の《光撃獣》、緑の《虹色の突進獣》は特に頻出する強力なクリーチャーです。長期戦になったときのフィニッシャーにもなります。


光撃獣
(4)(U)(U)
クリーチャー
3/3
色彩


ゆらめき絡み
(4)(B)
クリーチャー
3/5
色彩


爆発的神童
(1)(R)
クリーチャー
1/1
色彩


虹色の突進獣
(4)(G)(G)
クリーチャー
6/6
色彩
通例どおり緑は多色化に強いのですが、今回はエレメンタルを有する青赤も多色化を兼任しています。
色の数を意識せずともX=2くらいは達成できますが、混成マナを持つクリーチャーを活かすと、色彩の爆発力が向上します。
部族の潤滑油である多相持ちのコモンクリーチャーは、色彩の潤滑油にもなるので、ピックの流れによっては高めに取る場合もあります。
主だったアーキタイプ
明らかに優遇された2色、不遇な2色がある環境で、基本的には同じく中規模セットだった「スパイダーマン」のカード配分を踏襲しています。
| 中心色 | 評価 | 方向性 |
|---|---|---|
(アゾリウス) | B | マーフォークの部族 安上がりに強いので安定感◎ |
(オルゾフ) | C | ツリーフォークの部族 再現性の低いボードコントロール |
(ボロス) | C | 巨人の部族 再現性の低いミッドレンジ |
(セレズニア) | B | キスキンの部族 アンコモンへの依存性が高め |
(ディミーア) | C | フェアリーの部族 相手のターンに動けないので厳しい |
(イゼット) | A | エレメンタルの部族 更なる多色化を推奨 |
(シミック) | C | 色彩がテーマ 赤も加えてティムール推奨 |
(ラクドス) | C | ゴブリンの部族 キーカード依存過ぎて主要部族で最大の負け組 |
(ゴルガリ) | A | エルフの部族 爆発力があり、長期戦も強い勝ち組 |
(グルール) | C | 色彩がテーマ 青も加えてティムール推奨 |
主要部族
ゴブリン(黒赤)


蝕甚化したボガート
(B/R)(B/R)(B/R)
クリーチャー
2/3
このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上にあるカード4枚を見る。「その中からゴブリンや沼や山であるカード1枚を公開し、あなたの手札に加える。」を選んでもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。


泥デコの呪い投げ
(B)
クリーチャー
2/1
このクリーチャーが死亡したとき、対戦相手がコントロールしていてパワーが2以下であるクリーチャー1体を対象とする。それを破壊する。 このクリーチャーではブロックできない。 この呪文を唱えるための追加コストとして、ゴブリンの後見を受けるか{(2)}を支払う。


ボガートの造呪師
(B)(R)
クリーチャー
2/3
あなたがコントロールしていてこれでないゴブリン1つが死亡するたび、このクリーチャーは各対戦相手にそれぞれ1点のダメージを与える。 接死


ボガートの悪戯
(2)(B)
同族・エンチャント
あなたがコントロールしているゴブリン・クリーチャー1体が死亡するたび、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。 このエンチャントが戦場に出たとき、あなたは枯朽1を行ってもよい。そうしたなら、黒赤の1/1のゴブリン・クリーチャー・トークン2体を生成する。
環境最速の横並べ、相打ちによるドレインでライフを詰めていくコンセプトの部族です。
重要なのは《ボガートの造呪師》と《ボガートの悪戯》の2枚で、これらが複数並ぶと凄まじいドレイン速度を発揮するようになりますが、逆を言えばキーカードへの依存性がかなり高いです。
速度に特化している割に打点が弱く、息切れしやすいので主要部族では勝率ワースト。レア絡みでない限りは、ひとまず近寄らない方が安全です。
エルフ(黒緑)


蝕甚化したエルフ
(B/G)(B/G)(B/G)
クリーチャー
3/2
このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上にあるカード4枚を見る。「その中からエルフや沼や森であるカード1枚を公開し、あなたの手札に加える。」を選んでもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。


モーカントの忠節者
(1)(B)(G)
クリーチャー
3/2
あなたがコントロールしていてこれでないすべてのエルフは


月夜祈りの支持者
(2)(G)(G)
クリーチャー
0/0
このクリーチャーは、あなたがコントロールしているクリーチャーやあなたの墓地にありクリーチャー・カードである1つにつき


モーカントの眼
(1)(G)
同族・エンチャント
{(4)(G)(G)}, このエンチャントを生け贄に捧げる:黒緑の2/2のエルフ・クリーチャー・トークンX体を生成する。Xは、あなたの墓地にあるエルフ・カードの枚数に等しい。起動はソーサリーとしてのみ行う。 あなたのアップキープの開始時に、諜報1を行う。
同族のクリーチャーを墓地に置くことをコンセプトにした部族です。
墓地を経由してアドバンテージを稼ぐ手段が多く、コモンのクリーチャーも全体的に良質です。環境最優の部族なのですが、その分だけ人気があるので競合も多いです。
《モーカントの眼》は強さが分かりにくいエンチャントですが、ドローの質を継続的に改善しつつ、終盤には大量の2/2トークンでゲームを決めてくれます。
コモンの《アケノテブクロ使いの賛美者》も含めて切削が重要なので、それを活かして盤面を素早く展開したいです。
エレメンタル(青赤)


蝕甚化した炎族
(1)(U/R)(U/R)
クリーチャー
1/4
このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上にあるカード4枚を見る。「その中からエレメンタルや島や山であるカード1枚を公開し、あなたの手札に加える。」を選んでもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。


双子炎族の旅人
(2)(U)(R)
クリーチャー
3/3
あなたがコントロールしていてこれでないエレメンタルの誘発型能力1つが誘発するなら、それは追加でもう1回誘発する。 飛行


炎束ね
(1)(R)
クリーチャー
2/2
{(T)}:望む色の組み合わせのマナ2点を加える。このマナは、エレメンタル・呪文を唱えるためか、エレメンタルが発生源である能力を起動するためにしか支払えない。


クルラスの妄信者
(5)(R)
クリーチャー
6/5
このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上にあるカード1枚を追放する。次のあなたのターンの終了時まで、そのカードをプレイしてもよい。 基本土地サイクリング{(1)(R)}
点数で見たマナコストが4以上の呪文を使うことに長けた部族です。ファイナルファンタジーの青赤と似ていますが、こちらはクリーチャー呪文も含まれます。
全体的に高タフネスのクリーチャーが多く、後から盤面を取り返して勝つわけですが、多色化を担当している部族でもあります。
コモンの《クルラスの妄信者》は多色エレメンタルを支えている縁の下の力持ちで、これが複数枚あれば土地基盤が安定します。優秀なフィニッシャーも兼任しているので、デッキの自由度が一気に高まります。
キスキン(白緑)


蝕甚化したキスキン
(G/W)(G/W)
クリーチャー
2/1
このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上にあるカード4枚を見る。「その中からキスキンや森や平地であるカード1枚を公開し、あなたの手札に加える。」を選んでもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。


思考の糸の補佐官
(G)(W)
クリーチャー
2/2
このクリーチャーか、あなたがコントロールしていてこれでないキスキン1つが戦場に出るたび、あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは


キンズベイルの野心家
(W)
クリーチャー
2/1
あなたがコントロールしていてこれでないクリーチャー1体が戦場に出るたび、ターン終了時まで、このクリーチャーは


思考の糸の浸潤家
(3)(W)
クリーチャー
0/5
あなたがコントロールしているクリーチャーが単独で攻撃するたび、ターン終了時まで、それは+X/+Xの修整を受ける。Xは、あなたがコントロールしているキスキンの数に等しい。
横並べを軸にした部族ですが、全体強化でなだれ込むのではなく、単体を強化して1点突破が基本スタイルになります。
コモンの軽いクリーチャーが弱めなのと、基点となるクリーチャーが決まっているので、ピンポイントの除去でプランが崩壊しやすいです。
種族としてのポテンシャルは控えめなので、別個カードパワーの高いカードを採用したいです。
マーフォーク(白青)


深水路の決闘者
(W)(U)
クリーチャー
2/2
あなたがコントロールしていてこれでないすべてのマーフォークは


蝕甚化したメロウ
(W/U)(W/U)(W/U)
クリーチャー
2/3
このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上にあるカード4枚を見る。「その中からマーフォークや平地や島であるカード1枚を公開し、あなたの手札に加える。」を選んでもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。


ワンダーブラインの罠師
(W)
クリーチャー
2/1
{(1)}, {(T)}, あなたがコントロールしていてアンタップ状態でありこれでないクリーチャー1体をタップする:対戦相手がコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それをタップする。


メロウの空泳ぎ
(3)(W/U)(W/U)
クリーチャー
2/2
このクリーチャーが戦場に出たとき、白青の1/1のマーフォーク・クリーチャー・トークン1体を生成する。 召集 警戒 飛行
召集、タップ誘発を活かした横並べ戦略を取る部族です。
ゴブリンには速度で劣るものの、コモンのクリーチャーが優秀なのでアグロでは最有力の部族です。コモンだけでもある程度形になりますし、飛行持ちが多いのが強みになります。
テンポ系の構成で相手の状況が整う前に押し切りたいので、回避能力を重視したクリーチャー選択が必要です。
今回のボムレア
レアのIHH中央値が高く、かなりボムレア環境の筈なんですが、色+種族というハードルがあるので、意外とレアの影響力は控え目です。
本項では色さえ合えば、取りあえず採用できるだろう安定性も加味して、見逃さない方が良いカードを紹介しておきます。
一族団結

一族団結
(3)(W)(W)
エンチャント
あなたがコントロールしているすべてのクリーチャーは+X/+Xの修整を受ける。Xは、このターンにあなたのコントロール下で戦場に出たことがあるクリーチャーの数に等しい。 あなたのターンの戦闘の開始時に、緑白の1/1のキスキン・クリーチャー・トークン1体を生成する。
キスキンの部族に属するエンチャントですが、キスキン以外で使っても1枚で勝てるエンド級のカードです。
次のターンで手から追加でクリーチャーを出せば、全体修正が更に大きくなるので、まず手が付けられない状態になります。
アシュリングの命令

アシュリングの命令
(3)(U)(R)
同族・インスタント
以下から2つを選ぶ。 •あなたがコントロールしているエレメンタル1つを対象とする。それのコピーであるトークン1つを生成する。 •プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を引く。 •プレイヤー1人を対象とする。アシュリングの命令は、そのプレイヤーがコントロールしている各クリーチャーにそれぞれ2点のダメージを与える。 •プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは宝物・トークン2つを生成する。
かなり優秀なエレメンタルの部族インスタントです。関連しているのが多色化に有利なエレメンタルの青赤なので、どちらか片方と関与していれば、意外とすんなり採用できます。
全体2点に2ドローがインスタントタイミングで撃てるので、1枚で凄まじいアドバンテージを稼げます。
エレメンタルの部族デッキであれば大型のエレメンタルをコピーするのも強力です。





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