謹賀新年おめでとうございます。
新年1発目の投稿ということで、2023年にあったゲーム関連の事件や新製品などの振り返りになっています。取りあえず10個に絞ってみましたが、意外と色々あった1年でした。
ちなみにフォートナイトについては別の投稿があるので省略しています。
目次
PSVR2 & 謎の周辺機器が発売(2月 & 11月)

2月にPSVR2、そして11月にPSPortalが発売となりました。どちらもPS5が無いと動かないという致命的な欠点を抱えています。どちらもPS5を買っている少数から更に……という目的の製品です。
最近はこういう集金体系も増えてきました。
PSVR2については後方互換が無いのが致命的で、過去の事例からしてもソフトがまともに供給されない可能性が高い。PSVRがそうだったので未来はどんよりしています。
PSPortalは尚更に意味不明な商品というか、リモートプレイ用のコントローラーです。Wii Uのゲームパッドが別売りになったものを想像すると良いのですが、サードパーティー製の似たような製品がチラホラ存在します。
ソニー側もあんまり売れると思っていないから生産数も限られていると思います。液晶が有機ELとかじゃないあたり、既存製品の部品を流用して製品化したものかと思います。
FF16発売するも……(6月)

ファイナルファンタジーシリーズのナンバリング最新作が登場しましたが、近年におけるスクエニの信頼低下、ブランド力の低下によって、かなり売り上げが落ち込んでいます。
国内に関してはDL込みで50万本程度であり、絶世期の20%くらいの販売数です。PS5の国内稼働台数がおよそ330万台なので、およそ20%くらいの装着率となりました。
開発予算に対するペイラインはもっと上だろうとは思いますが、個人的には健闘している方じゃないかと思います。6万円もする本体を牽引するなんて、そもそも前例が無かったことですし、ブランド力が完全に無くなったとは言い難いです。
ちなみにFF16があんまり好評ではないみたいなのので、本気で試されるのは次回作です。よっぽど革命的なことをしないと注目して貰えないし、なんか誰も作りたがらない気はします。
ゼルダの伝説 ティアーズオブキングダム発売(6月)

6年ぶりの新作として「ゼルダの伝説 ティアーズ・オブ・キングダム」が発売されました。
直接の前作にあたる「ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド」をベースにした派生タイトルで、あまりにもダンジョン軽視だったのが見直されて、若干ですが旧来の作風に戻っています。
メインタイトルで連作になったのは「時のオカリナ」以来なので、前作BotWの影響力の大きさがうかがえます。
国内でもかなりの売れ行きを見せていますが、新鮮さという点でマイナスを抱えてしまうので、後世ではBotW>TotKみたいな評価になりそうな気はします。
PS5値上げ(8月)

昨年から引き続き、これで2度目の値上げとなりました。
日付 | 通常 | DL版 |
---|---|---|
2020/11/12 | ¥54980 | ¥44980 |
2022/11/10 | ¥60890 (+10%) | ¥54527 (+21%) |
2023/08/31 | ¥66980 (+10%) | ¥59980 (+10%) |
いくら製造コストの増大があるといっても、割と前代未聞となるハードの値上げ。またPS+会員の料金も引き上げられ、総じて10%~30%ほどのコスト増大になります。
そもそも国内では怪しい状況だったので、ますます一般への普及は難しくなったと思います。
インソムニアックの流出事件から推定されるPS5の国内稼働台数が330万台、残りが何らかの理由で稼働していないか、国外に流出していて、それが150万台ほど。価格を気にしない層にはもう普及が終わったと考えても良い数です。
ソフトの需要が無さすぎるのが問題ではありますし、仮にソフトがあったとしても、追加料金6万強だと大多数は諦めてしまうので、こと国内で爆発的なヒットというのは難しいでしょう。
PS5の1.6倍以上の性能があるRTX3070、RTX4060Tiよりも高いので、PC持ってるとなんのために買うのか分からん状態になりつつあります。既存PCユーザーはグラボ交換した方が安上がりなのは間違いないです。
そのグラボですら高過ぎ、5万が適性価格とか言われてるんですけどね……。コロナ以降は色々変な状況が続いています。
スイカゲームが異例の大ヒット(9月)

元々はプロジェクターのおまけだったのに、突如として大ヒットとなった異例の作品です。2023年度のNintendo DL販売数もトップであり、国内だけでも300万本を超える販売を見せました。
Unity炎上(9月)

マルチプラットフォームのゲーム開発エンジン大手「Unity」が突如として料金プランを変更し、既存のゲーム販売に影響が出るとして炎上しました。
「Unity」は10年くらい前から存在する開発エンジンです。C#というプログラミング言語を使ってコーディングできる生産性の高さが魅力。私もC#を先行していたこともあり、Microsoft Visual Studioと並んで、触れる機会が多いエンジンでした(あくまで趣味の範囲ですが)。
そんなUnityが前触れもなく料金プランを変更し、インストール回数に応じて利用料を徴収すると言い出しました。しかも技術的にそれができるのか、法律的にセーフなのかかなり怪しい。当然、反発の声は上がり、話題性に便乗したセールまで開催されました。
結果的に利用料については修正されることになりましたが、失った信頼は大きなものとなりました。また10年続けたCEOも、これを機に退任することになりました。
MSによるアクブリ買収が完了(10月)
アメリカにおけるパッケージ売り上げ年間TOPのCall of Dutyシリーズの権利などを有する大手ゲーム会社のアクティビジョンブリザード社がマイクロソフト社に買収されました。
審査や裁判などもあって、昨年の1月から2年近くを要しましたが、ようやく買収騒動に決着が付いた形になります。歴史に残る巨額の買収であり、遠からず業界に大きな影響が出てくると見られています。
問題はXboxがすごく不調なことで、流石に巻き返せないんじゃないか……という気はします。新型登場の秒読みかもしれないです。
発売4日のThe Day Before(12月)

ゾンビが蔓延る世界で生き残りをかけたサバイバルTPS「The Day Before」が発売、そして4日にて販売が停止されました。元々、商標問題でトラブルを起こしていたり、本当にゲームを開発しているのか怪しまれていたりと、なんか危なそうな気配を漂わせていたのですが、かなり不完全な状態でリリースして大炎上しました。
バグまみれ、ゾンビゲーなのにゾンビがいない、システム未完成、バランス崩壊、オリジナルと言いつつアセット・フリップと、数え役満を決めています。アセット・フリップというのは、簡単に言えば汎用素材で作ったコピペゲームです。ちょっと規模を拡大したフォートナイト・クリエイティブだと考えて貰えばよいかと思います。
別にアセット・フリップが必ずしも悪いというわけではないですが、多くの場合でゲームの品質が担保されておらず、技術力の無さとイコールになることが多いので、忌み嫌う人も多いわけです。というか、アセット・フリップにしないと、開発力不足でもっと滅茶苦茶になるのでしょうが……。
そんなこんなでコミュニティ各所は荒れに荒れ、これを見た開発会社は売り上げは借金返済に使うと残して逃亡。発売開始から4日後のことでした。なんか取り残されたスタッフには給料も払っていなかったらしいです。
あわや盛大なる売り逃げ、詐欺事件になるかと思いきや、流石にやば過ぎたので、販売会社(開発とは別)が出てきて、ユーザーの補填をして事なきを得ました。
E3の歴史に幕(12月)

20年近くに渡って開催されてきたゲームイベントE3の終了が告知されました。
E3は長い間、ゲーム産業の発表会として機能していたのですが、近年は相次ぐ情報流出や、ゲーム開発の大規模化による出展作品の減少が災いしており、資金繰りがかなり悪化していたらしいです。
Nintendo Directのように、各社が独自に発表するようになったのも、E3の存在価値を大きく下げており、これも時代の流れとも言えるでしょう。
インソムニアック流出事件(12月)

年末、最後の大事件とも言えるのが、インソムニアックがハッカーの被害にあい、社内の機密や開発中のゲームなどを大量に盗み出された事件です。
インソムニアックはソニー傘下の開発会社で「スパイダーマン」などの開発を担当していました。
ハッカーはインソムニアック、ひいてはソニーに対して身代金を要求し、払わなければデーターを公に公開すると脅迫しました。
ここで身代金を払ってしまうと、他のハッカーから狙われることになるので当然払わないわけですが、結果的に様々な社内文書、機密等々がネット上にばら撒かれ、一部のデータは競売に掛けられて、何者かに購入されてしまいました。
公開された社内文書には、これまで一般人では具体的な数字が分からなかった情報が多数含まれており、現在のソニーが置かれた状況、PS5の移行状況、PS会員の数、ゲームの販売数、DL率、サブスクの状態などが判明しています。
ハッキングは悪いことですが、今まで不透明だった経営状況、本当のところどうなの……という要素を推定する材料として、第三者としては有り難い資料になっています。
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