MTG: 「ホビット」のドラフト攻略

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古典的なファンタジー小説とのコラボセット「ホビット」の環境におけるドラフトの所感まとめです。

前回のコラボ「ロード・オブ・ザ・リング」に引き続き、またしも闇の勢力が台頭しており、黒が飛び抜けて強いのが特徴です。

ドラフトでは黒を強烈に主張して、下家に諦めさせるのが重要なんですが、同時に黒が枯れているときの対応力が求められます。

除去が弱いため露骨な先手有利の環境になっており、テンポ良く動けるデッキを組むのが重要です。

基本要素

アーキ5種の小規模セット

カード総数200枚にも満たない小規模なセットであり、リミテッドでの2色アーキタイプも5種類しかありません。

  • 白青
  • 白赤
  • 青緑
  • 黒赤
  • 黒緑

――の5つで、それぞれに対応した部族が存在しています。

カードプールが狭いので比較的に初心者向けな一方で、極端なまくりが発生しないので、経験値を反映した順当な結果に落ち着きがちです。カードパワーで何とでもなる環境ではありません。

前セットの「マーベル ヒーローズ」が、レア次第の運ゲードッカンバトルだったので、それとは真逆の環境になっています。

また、露骨に黒だけカードパワーが高いので、黒+αの構成ならば、上記の5パターンから漏れても大丈夫な場合もあります。積極的に狙うものではないですが、普通に完勝できるデッキになります。

白黒
青黒

除去が弱い

歴代でもかなり除去が弱い環境であり、カードとしての選択肢も少ないです。普段だと存在する黒の軽量マイナス修正枠が無かったり、白の置物コモン追放が無かったり……。

幸い、システムクリーチャーがそこまで強くないので、除去の必要性は極端に高くないのですが、除去でテンポを取れないので、後手になったときの不利さが出やすいです。

クリーチャーが強すぎて先手有利になっている構築と同じ轍を踏んでいます。

序盤から積極的に展開しても威迫等で止まらないケースも多く、後手になっただけでリミテッドとは思えないほどの不利を抱えます。MTGアリーナだとキューブドラフトという例外があるものの、エキスパンションとしてリリースされた中では過去最大の先手環境かもしれません。

先の「マーベル スーパーヒーロー」も過去最悪のレア環境でしたし、やっぱり設計が間に合ってないのでは……。

ある程度はピックで対応できるので、取り敢えず序盤からクリーチャーを積極的に展開し、盤面の差が広がらないようにしたいです。

主だったアーキタイプ

小規模セットなので推奨アーキタイプは5種類なんですが、黒軸だったら他の色がなんでもいける場合があります。

中心色評価方向性

(アゾリウス)
B徴募の利用
ちゃんと組めば、横並びが強力

(ディミーア)
C一応、1ターンに2回ドロー
再現度は低いものの完勝も狙える

(ラクドス)
A動員アグロ
除去、回避能力を完備していて安定性が高い

(グルール)
基本的に無理

(セレズニア)
基本的に無理

(オルゾフ)
Cグッドスタッフ
黒のパワー次第

(イゼット)
基本的に無理

(ゴルガリ
B獰猛ビートダウン
環境最速だけど不安定

(ボロス)
B物語りアグロ
伝説、装備品の数が求められます

(シミック)
C上陸、エルフ
パーツが揃わないと弱い
アーキタイプ一覧

各色の状況

黒 >> 赤 > 青 > 緑 > 白 。特に黒の強さがずば抜けており、青は相方の色がどっちも弱いので、足を引っ張られて困っている状況だと思います。

カードパワーの低さにおいて、最大の負け組となっている色です。

最近は常備よりだった追放、タップ除去が今セットには収録されておらず、除去の弱さがそのまま受けの弱さに繋がっています。アンコモンの除去が大事なので、総合力がどうしての伸びません。

攻撃面も速度不足が目立っており、徴募による横展開を生かしきれないパターンが多いです。1/1トークンは環境を定義している《湾曲した蛮刀》に対する対策になる筈なんですが、それがあっても押し負けます。

白が主軸になるというより、青と赤のサポートという側面が強いので、取りあえずはレアからの参入を目指した方が良いだろうと思います。

速度的に適していない側面はあるものの、ドローに優れたコモン・アンコモンが揃っている色です。カードパワー自体は高いものの、相方の色である白と緑が微妙なポジションなので、半ば共倒れになっている感があります。

重要になるのが、ターン中に2枚のカードを引いたときに発動する能力群で、これらを駆使することで、手札を減らさずに盤面を強化できます。

問題はデッキの総合力を上げて勝負するシナジー重視の色なのに、青の流れが良くてもハズレ(主にエルフ)しか流れて来ないパターンがあることです。完成系を意識しておかないと、失敗したドラフトになりがちです。

また、アンコモン、レアに強いカードが少なく、特に当たりレアの乏しさは過去にないレベルで深刻です。青単色だと《大きな黄金ぬりの船》くらいしかなく、あとはマルチカラーになります。

今回の最有力色で、アーキタイプの優劣というより、単純にカードパワーが高いことが大成の理由です。

極端なハズレカードが無いので卓の許容人数も多く、本来では成立しない筈の青黒、白黒すらも成立させてしまう程の優遇具合です。

《湾曲した蛮刀》はそんな黒を代表する強力なコモンであり、布告除去をしつつ、後続のクリーチャーを強化できる優秀な装備品です。何より装備コストが2マナと安いのが強みで、2マナでクロック2点追加と考えれば、2マナのクリーチャーを出すのと変わらない効率です。

《荒らし場をうろつくもの》も実質的に2マナ4/4の生物なので、序盤から獰猛を成立させつつ、強烈なアグロプランを提供します。

環境が先手有利のアグロ環境なので、コモンから多数存在する威迫が役に立つケースが多く、環境的な追い風も大きいです。他のセットに比べて除去が弱め、コンバットが弱めの環境なので、相対的に《ビルボの痛烈な一薙ぎ》や《事を荒だてる》といった呪文も活躍します。

取りあえず、黒に行けるのなら黒を選んでおくのが安牌なんですが、それ故に込み合うことも多いので、ある程度は逃げ先も考慮しつつ、下家に黒はやらせないという強いアピールが必要です。

黒に次いでカードパワーに優れた色であり、極端な失敗が起きにくい安定性の高さが魅力の1つです。

《燃えろ、燃えろ、木よ、シダよ》は環境に適した強力な除去であり、やっかいなアーティファクトもついでに排除できます。

同じく《松ぼっくりの一撃》は追放付きの軽量な除去で、一部のレアなどにもそつなく対応できる1枚です。宝物トークン、斧トークンをついでに破壊できるので、上手く刺されば2対1の交換も狙えます。追放除去がレア対策として役立つのもあり、信頼性の高い1枚です。

主力となるのはアドバンテージを稼げるゴブリンたちで、動員でトークンを生み出したり、衝動付きで息切れ防止に役立ちます。

メインカラーにすると頼りないところが多く、先手有利な高速環境への適性不足が課題となる色です。

例によってクリーチャーのスタッツに優れており、大型のクリーチャーで勝負する色なのですが、最有力である黒の除去に対して脆さがあります。下手にランプ戦略を取ると、黒系アグロが止まりません。《糸くりテンテン》のような序盤を支える戦力が必要になります。

黒緑でアグロ戦略を取る場合、《やっかいな仔ウサギ》や《闇の森の道拓き》は軽いのに巨大になる優秀なクリーチャーで、攻防に渡って活躍できます。特に《闇の森の道拓き》はタッチでも採用でき、取り敢えずで確保しておいても腐らないのが強みになります。

コモンだと《闇の森の養育者》は土地を戻して疑似的なマナ加速になりますし、《湾曲した蛮刀》や《燃えろ、燃えろ、木よ、シダよ》を使い回す動きも強力です。

パーツ、パーツで優秀なところはあるものの、不完全な部族デッキになったり、環境適性が低いカードが多かったりで、主軸になると大失敗になりやすいのが問題です。

今回のボムレア

ここ最近のセットでは健全な環境で

  • 1枚で完結しているカードが少ない
  • 軽い除去で対応できるカードが多い

――と、レアで滅茶苦茶になる展開は少ないです。タッチしてまで採用するとなると、更に数が少ないです。

先導者フィーリ

ドワーフの部族が多い白赤で使うのがベストなんですが、タッチで使ってもクロック4点を生み出し、少しの工夫で全体を強化するロードになります。

黒、赤だと装備品があるので、物語りの達成も十分に狙えます。《先導者フィーリ》自身が伝説なので、宝物トークン、装備品、伝説クリーチャーを2枚あれば良いわけです。

大きな黄金ぬりの船

青の数少ない強力レアです。青参入の切っ掛けでもありつつ、タッチでも使えるというのが強みです。

地味に黒との相性も良く、威迫ですれ違いの殴り合いになったときには、1/1のトークンがライフレースを助けてくれますし、《湾曲した蛮刀》の装備先として利用できます。

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