青黒のスレッショルドデッキは、ファウンデーションのドラフト環境において、後から頭角を現してきたメタゲームの産物的なアーキタイプです。
環境がミッドレンジに固まったので、それを食える青黒の低速コントロールが有力になり、やがて人気のTier1となりました。ドロー、ルーティングを最大活用して手札を整え、除去の嵐で重要パーツを処理して勝利します。
白赤、赤緑のような速攻を掛けてくる相手が苦手であるものの、中速相手には滅法強いです。
目次
参入のきっかけになるカード
青のアンコモン、黒のアンコモンが優秀なので、そこから参入することになります。
一応、スレッショルドがテーマなんですが、それを助ける筈だったドロー、ルーティングの方が重要で、手札の質でミッドレンジに対して優位に戦えます。
戦慄翼の掃除屋 (重要度:A)
非常に強力なアンコモンで、攻撃する度にルーティングします。後半に余る土地を交換できるだけで強いのですが、セカンドドローの誘発条件を持つクリーチャーとのシナジーが凶悪です。
墓地に7枚以上のカードがあると3/3接死となり、より大型の飛行に対するけん制にもなります。
悪戯な神秘家 (重要度:A)
ターン内で2枚目のドローで1/1飛行トークンを生成する強力なアンコモンです。先の《戦慄翼の掃除屋》と一緒に使うと、毎ターン1/1飛行を生成できます。
自身も飛行を持つので、攻防一体になっており、1枚で勝負を決めることもしばしば。
微小術師 (重要度:A)
1マナのインスタント・ソーサリーをサーチできます。黒が相方だと《突き刺し》と《踊り食い》が対象になるので、選べる除去付きの3/3になります。
タッチ赤で《焦熱の稲妻》をピン刺しするのもあり。どうせルーティングが充実する色なので、リスクなく除去を増やせる場合があります。
幽体の船乗り (重要度:B)
1マナ1/1飛行の単純なクリーチャーですが、4マナで1ドローの能力が重要です。序盤に出しても良いのですが、除去が飛んできそうな状況なら、少し温存するのも良いかと思います。
論破 (重要度: C)
ルーティング付きのカウンターで、敵のボムを弾いて勝利をもぎ取るのに役立ちます。余った土地をスペルに変えれば、実質的に2対1交換になるので、長期戦において非常に強力。
熟慮 (重要度:C)
シンプルなドロー呪文で、フラッシュバックでアドバンテージを稼げます。序盤にルーティングするときの暫定的な捨て札にもなりますし、《盗人ネズミ》への対策にもなります。
除去よりは優先しないので、後からでも拾えますが、1~2枚くらいは入れておきたいです。
秘儀の天啓 (重要度:C)
ウィザードがいると、4マナ3ドローなので強いです。小回りが利くので《熟慮》の方が優先だろうとは思いますが、それが無い時の次善の1枚です。
脇を固めるカード群
黒の除去
コントロールなので除去の枚数も重要になります。青のカードで掘り進むにしても、ある程度の総数が求められます。
《突き刺し》は1マナの軽量除去で、厄介なシステムクリーチャーを除去するのに役立ちます。マイナス修正なのでコンバットトリックとしても使えます。《微小術師》でデッキからサーチできるので、複数枚あると安心です。
青の疑似除去
完ぺきな対応はできないものの、時間を稼いで手札を整えたり、盤面を作るのに役立ちます。
デッキ例
例によって実際に7勝できたときのデッキです。
純正(フィニッシャー不在)
- 《悪戯な神秘家》
- 《突き刺し》
- 《戦慄翼の掃除屋》
――と青黒一直線なピックでした。2枚目、3枚目の《悪戯な神秘家》拾えて強力な構成にはなったものの、フィニッシャーになるような大型クリーチャーが取れず、かなり軽量構成になりました。土地も16枚まで削っていますが、17枚でもよかったかも。
緑タッチ
《忘れさられし伝承のスフィンクス》スタートだったので、白青、青黒のどちらかに……と思っていましたが、2マナ圏が全く流れてこないし、1パック目が青単になっていました。
2パック目で《墓場波、ムルドローサ》が来て、緑の流れになりつつも、3パック目が黒だらけだったので青黒タッチ緑に落ち着きました。それでも2マナ圏が貧弱で、相手が白赤、赤緑とかなら結構危ない構成です。
緑の除去として《噛み締め》を入れたり、外したりしていましたが、最終的に《論破》3枚になりました。
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