クリア後の感想と評価: バイオハザード7

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  • ストーリー:5点
  • グラフィック:7点
  • サウンド:5点
  • ゲーム性:4点
  • 作り込み:5点
10段階評価。6点以上でお勧め。

ゲーム概要

サバイバルホラーシリーズの第7作です。1~3、4~6と大きく方向性のことなるシリーズなんですが、本作からは一人称視点に変更されて、再びモデルチェンジしています。傑作だった4以来、12年ぶりの大規模リブートです。それを良しと見るか、悪しとみるか。ホラーとしてのウェイトが重くなり、アクション性が大きく落ちました。

シリーズ7作目ではありますが、話の流れとしては過去作から概ね独立しています。主人公のイーサンの元に届いた妻からの手紙。彼女を探しに郊外のベイカー邸に向かったイーサンに迫るファミパンおじさん、虫ババァ、サイコパス、ババァロリ。本質的には従来までのバイオハザードを踏襲しています。

レビュー

ストーリー

  • 最初の数時間くらいはホラー
  • カジュアル系、グロマシマシ
  • 展開が雑
  • 嫁がヒロインしてない

ホラー重視に思わせるマーケティングでしたが、概ね序盤のビックリに終始しており、ホラーとしては貫徹していません。どちらかと言えばスプラッターに近いシナリオになっていて、その完成度は決して高くないです。もっと膨らませるべき部分が、適当なまま放置されていたり、内面の掘り下げが不足していたりで、明確な破綻こそないものの、結構やっつけ仕事な印象を受けます。

特に主人公と、その女性関係は雑で、後から強引に恋愛要素を足した様な違和感が……。ライターの初稿だと妻の所在は重要ではなく、劇中で新しい恋人を作る展開だったんじゃないかと思ってしまう。序盤の展開で、「え、なんのために来たのさ」、「そんな躊躇無く……」、「少しは後悔しろよ」等々と、大抵の人は思うはず。

主人公は立ち位置が終始フラフラしています。要するに行動原理がよく分からない。これに関しては、後半に少しだけ理由が分かりますが、だからって納得できるわけではないです。敵役ルーカスの立ち位置と良い、理由は分かるんだけど見せ方が雑すぎる……という部分が散見されます。

ホラーとしても主人公のイーサンがらしからぬ言動を取るため、結局は近年のバイオハザード通りです。ホラーであることを期待している人には肩すかしで、また他の問題点として、ゲーム中に唯一存在する分岐が実質形骸化しています。これは時間と予算が足りずにこうなったのか、あるいは最初からこうだったのか。ゾイの扱いとか、もう少し上手いやりようがあった気がします。ブラジャーだけ先に見つけるのは、想像力を駆り立てさせる上手い手だとは思いましたが、ミステリアスな助言者役として確立するには、本編の丈不足、イベント不足の感があります。いなくても話が成立してしまいますの。

保安官補佐もキャラモデルが良くできているのに、完全な出落ち役。インパクト重視のためとはいえ、ちょっと勿体なかった気がします。あと妻がヒロインっぽくないので、一番ヒロインしているのが中年のジャックという……。ジャックが語りかけてくるあのシーン、本来は死んだ妻が語りかけてくる流れだったんじゃないかと、邪推してしまうのですけど。

グラフィック

  • 人物モデルが良くできている(特に保安官補佐)
  • 鉱物系の描画が残念
  • 人を選ぶグロ表現
  • 虫ババァ!

サウンド

  • テーマ曲が全て
  • 印象に残るBGMがない
  • 吹き替えがチラホラ微妙(嫁とか)

吹き替えもあのシーンは違和感なかったです。仮面ライダーブレイドの所長とか、ウィッチャー3の主人公とかが有名な方ですが、悪人やダンディ系はいけても、狂気系のおっさんには声が合ってなかったかなぁと思います。まぁ、日本語吹き替えはルーカスが一番嵌まってるんですけどね。∀ガンダムの「ジョセフ・ヨット」だと舞台演技すぎて、ちょっと棒気味やなぁと思ってましたが、今作はすごいはまり役でした。

ゲーム性

  • ガード is ジャスティス
  • FPSとしては凡作にも届かない
  • 旧来よりアクション性が低下

ホラーよりにシフトした結果、4系統のTPSシリーズに比べて、アクション性は大きく落ちました。体術全般が削除されたので、露骨に敵を狙撃するゲームになっています。武器の性能も極端に悪くなっているので、扱いにくいものが多いのです。急所を狙う重要性は高くなっていますが、武器の性能が低すぎて爽快感に欠けます。それが原因で、大きくリプレイ性が落ちていて、過去作のように周回したいゲームでは無いです。

新規追加されたアクション「ガード」は非常に強力。発動が早く、タイミングを選ばず、ダメージの軽減力も極めて高い。バイオ3に存在した回避のリファインですが、それより習熟が簡単で、取り敢えずガードしておけば大丈夫という盤面は多いです。一応、閉所で囲まれると死にますが、そんな状況にならんですし。おかげでゲームとしての難易度は大きく軽減されています。

物資も比較的潤沢で、余程無駄使いしない限りはマッドハウスでも余裕があります。ただし、闘うメリットが基本無い。

今作の敵は扉を開けられないので、一定範囲まで逃げれば追いかけてきません。雑魚のイベント沸きも逃げるの推奨な作りなので、積極的に倒しても弾の無駄にしかならないです。敵を倒すメリットが少ないというのは、固定カメラだった1系統と共通していますが、それらと比べても出現する敵の数が少ないので、どうしても中だるみしている印象になります。敵を避けるにしても、もうちょっとエンカウントが頻発するような配置、マップ構造にした方が良かった気がします。

総じて、戦闘は基本淡泊で暇なんですが、要所要所で急に忙しくなるという温度差の激しい仕様となっています。面白いところは面白いので、ボスラッシュモードが欲しいところ。

作り込み

  • グロテスクな表現
  • ホラーとしては貫徹していない
  • 敵の配置に偏り、バリエーション不足がある
  • 旧作に比べてマップの作り込みが低下

恐らくは最大の主題だっただろう部分ですが、ナンバリングの1や2と比べると、どうかなぁというところ。序盤は露骨に「死霊のはらわたぁ」「テキサスのチェーンソー男」してますが、まぁ……お座なりにはなりました。旧館のボスあたりで敵味方の攻守が逆転し、シナリオ的にも、ゲーム性としてもプレイヤーが狩る側に回ります。これは難易度マッドハウス(ハード)においても変わりません。

またホラーの方向性としても、ビックリ系に大分寄っており、カジュアルなホラーとしての側面が強いです。精神的にくるようながちホラー、物語として震えさせるタイプのホラーでは無いです。要するにホラーっぽい雰囲気はあるけど、本質的には怖くはない。例えるなら、お化け屋敷みたいなものというか。徹頭徹尾のホラーを求めている人には、肩すかしな内容だとは思いますが、こちらの方がバイオハザードらしいちゃ、らしいですね。

要するに、過去作における序盤のホラーテイストな区間が広がっただけで、本質的には近作同様の流れを踏襲しています。ゴリラが暴れるバイオ5も1章、あるいは2章まではホラーテイストな部分がありましたし、その比重が大きく傾いただけです。ハリウッド映画みたいなゲーム、B級ホラーみたいなゲームなのは変わっていないので、ホラーが苦手な人向けな作品だとは思います。

中盤あたりから、いつもの大型クリーチャーも出てきます。ちなみに、おきまりの大型生物変異カットが無かったんですが、これ予算不足のあおりなのか、作る時間が無かったのか。まぁ、両方って感じがしますが、主人公のセリフで補完されなかったら、ちょっと誰だか分かんなかったかも。

総評

段々スケールアップし続けてきた同作としては、ダウンサイジングに進んでおり、正直ナンバリングタイトルとしては相応しくなかった気もします。6の失敗が大きかったというのもありそうですが、番外編にしておく方が良かったかと。

個人評としてはバイオ3、コードベロニカと同等位です。シリーズの傑作、転換作にはなり損ねたという感じです。ですが明確な失敗作だったリベレーションズ2に比べれば、スケールダウンしつつも形にはなっていて、このあとにどう繋げるかといったところです。

『クリア後の感想と評価: バイオハザード7』へのコメント

  1. 名前:サプカス 投稿日:2018/02/22(木) 16:10:02 ID:a1a52c549 返信

    タイトルにネタバレあり・なしの記述があればいいですね。

    • 名前:game_memo(管理人) 投稿日:2018/02/22(木) 20:29:11 ID:0aca4ae82 返信

      私がそこら辺を気にしないタイプなので、どうしても疎かになってますね……。

      極力、ネタバレせずにという方針をとる予定なので、ちょっと修正してみました。ストーリーに関しては、ネタバレせずに説得力を持たせるのがちょっと難しいので、貫徹できるか怪しい感じですけども。

  2. 名前:匿名 投稿日:2018/02/23(金) 12:02:51 ID:2d85f30c6 返信

    レビューお疲れ様です。
    私はかなり楽しめました。
    6からのなんとも言えない作品のおかげで誤魔化されていたおかげなような気はしますが。

    レオン等のキャラゲーを捨てて来たのは評価してもいいかなーっと思ったら最後クリスかよと。