2024年のグラボ事情とAI関連技術の発達

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最近、MTGの販売元であるWotC社がAIがどうので炎上したりしていますが、2024年はAIによって始まり、AIによって終わる年になりそうな気がする各種ニュースの雑感・まとめです。

AI利用の効率化をうたったNvidia RTX4000シリーズは強気な価格設定から、売れ行きは芳しくなかったのですが、その高コスパモデルであるSUPERシリーズが発表され、ライバルAMDからはRyzen8000の登場が告知されました。

Windowsも年内にAIを利用した新OSが登場予定であり、AIが生活の一部になるのも遠くない未来です。決定的な変化は数年先になると思いますが、アイフォン登場以来の社会的なブレイクスルーになるかもしれません。

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RTX4000SUPERが発表

NvidiaのRTX4000上位陣のSUPERモデルが発表になりました。

およその状況は以下の通りです(24年1月時点)。全体的に値段が高止まりしており、5年前だとハイエンドが10万で変えたのが嘘のようです。マイニングが終わったと思ったら、AI利用で注目されて値段が高騰しています。

機種参考スコア参考価格備考
GTX 16503710Zen5近似
RTX 30506278
RX 660081493万PS5近似
RTX 3060 12GB88674万
GTX 1080Ti10012
RTX 4060106654万5千
RX 7600108363万5千
RTX 4060 Ti 8GB134736万
RTX 4070179449万
RTX 4070 Super21532 9万※推定
RTX 4070 Ti2274212万
RTX 4070 Ti Super2615412万※推定
RTX 40802812715万
RTX 4080 Super2953415万※推定
RX 7900XTX3011415万
RTX 40903621330万
グラボ性能と価格の目安

今回発表されたのは、

  • RTX 4070 Super
  • RTX 4070 Ti Super
  • RTX 4080 Super

割と発表時の日本円価格が良心的だったので、本当にこの価格で出てくるのか、自作界隈は割と疑心暗鬼になっている状態です。

本当だったら、ユーザーサイドとしては有り難い限りなんですが、過去の売れ筋などを鑑みると、市場が真に欲しているのはRTX4060 Superとか、RTX 4050なのは明白なので、どちらかというと間接的な値下がりを期待している人が多い気はします。

RTX4000シリーズは省電力化はしたものの、コア部分はあんまり進歩しておらず、売り出し方もAI利用を前提にしていました。実際、AIイラストの生成にはかなり適性があるようで、ゲーマーに人気がない割に価格が下がらない要因の一つみたいです。

PCゲームにおいても売れ筋は3万~4万の間くらいで、RTX4060では定番と呼ぶには割高です。RTX 4070がRTX 4060 Tiの価格まで下がってくれたら、もう少しPCゲーム界隈も活気が付くかもしれませんが、暫くは難しい状況が続くと思います。

まぁ、PS5レベルで良いのなら、8万~9万あれば組めそうな状況ではあるので、特別自作PC事情が苦しいという訳でもないのですが、順当に行けばPS5並みのローエンドになるだろうRTX4050の登場が待たれます。

FSR3がオープンソース化

NvidiaがRTX4000のみ使えるDLSS3の目玉として扱っていたAIによる中間フレーム補完機能のAMD版が遂にリリースされ、オープンソース化して公開されました。

例えゲーム側が公式に対応しなくとも、ユーザーMODの形で導入できるため、幅広く活用されると見られます。すでにStarfield、Cyberpank2077などの重量級ゲームに導入するMODが出ており、ゲームのフレームレートを倍増させます。

DLSS3、及びFSR3のフレーム補完というのは、前後のフレームを元に間の画像を生成するというものなので、応答速度が改善されない、あるいは低下するという欠点があるのですが、その辺りはGTX Reflexなり、AMD Anti-Lag+を使ってカバーせよ……ということなんですかね。

9月21日に適応されたPC用のアップデートにて、フォートナイトのPC版の遅延を計測したり、軽減するためのAPI「Nvidia Reflex...

ゲームにおいて向き不向きはあるものの、かなり大きなAPIなので、今後も注目しておいて損はないと思います。

また、この手の技術はなにもゲームだけではないため、例えばアニメ制作の現場などでも普遍的になっていくでしょうし、開発効率がドンドン上昇していく契機になるかもしれません。

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Ryzen8000(Zen5)が登場

AMDがリリースするCPUである「Ryzen」シリーズは型番がいきなり飛ぶので分かりにくいのですが、2年前に登場したRyzen7000系の後継として、Ryzen8000シリーズが登場すると告知がありました。

RyzenはRyzen2000時代には異様なまでに持て囃されていましたが、Ryzen5000のときにコスパという武器を失って失速。マルチ性能が高いなどと言われていたのも過去の話となっていますが、省電力さと、GPU部分では未だにINTELに対して優位です。

そんな中で告知があったRyzen8000では内部GPUの性能が大きく向上し、GTX1650Mobile並みの性能があるとか、ないとか。

GTX1650Mといえば、5年前のローエンドGPUではありますが、当時PS4以上の性能があったものが、CPU同梱のおまけになるという情勢になっています。フレームレートを気にしないのなら、現行のゲームが大抵動くと思います。

また簡易なAIの利用ということで、年内に登場するWindows12との提携もありそうです。

Windos12が年内リリース予定

2024年内にリリース予定であり、AI技術をOSに組み込むという新機軸のOSになるようです。

基本機能は既存のWindowsと同じのようですが、ある程度のGPUを搭載している場合、AIがバックグラウンドで動作する仕組みを持つようです。

  • 表示している画像、動画の解像度を自動でアップスケール
  • 音声の自動翻訳
  • 検索を口語解釈で行える

――などが予定されているとのこと。

大企業はAI前提のサービスを提供していく流れですし、その完成度いかんによっては、本格的なAI時代の幕開けを意味することになります。

MSだけではなく、GoogleやAppleもAI事業に積極的ですし、自然とAIを利用する流れになっていくと思われます。

高画質、高解像度を売りにした商売は成り立たないものになりますが、ユーザーサイドにとってはダウンロード時間を減らしつつ高画質に、ゲーム等のインストール容量を劇的に減らせる、言語の壁を越えたコンテンツ利用ができると、もろもろの利便性は大きく向上します。

すでに巨大化している配信ビジネスも更に大きくなるでしょうし、私たちは時代の節目をまた目撃することになるかもしれないです。

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匿名
匿名
3 月 前に

AIが僕の下手な絵を上手に描き直してくれるのが本当たのしぃ